「老齢一人暮らしの母」知らぬ間にゴミ屋敷の衝撃 2年ぶりに入った実家はゴミや虫で溢れていた
東洋経済オンライン / 2024年5月18日 12時0分
入院するにあたって服や日用品を病室に届ける必要がある。母が頑なに入れようとしなかった2階に上がってみると、ゴミ屋敷が広がっていたというわけだ。子どもたちにとっては想定外の出来事だった。
母は重い病状を子どもたちに隠していた
病院で検査をすると、母はいくつかの病気を患っていた。合併症まで引き起こしている状態で、とてもじゃないがすぐに退院できる様子ではない。母は病状を子どもたちに隠していたようだ。現場の見積もりを担当したイーブイの二見信定氏が話す。
「担当医にも病気のことは言われていたそうですが、お母様は子どもに迷惑をかけないようにとずっと黙っていたみたいです。一時はもう家には戻れないかもしれないと言われていましたが、しばらくすると体調も回復していつでも退院できるようになりました。お母様も40年近く夫と商売をしてきた家に思い入れがあり、“最後は家で迎えたい”という気持ちがとても強かったみたいです」
子どもたちも母のその願いを叶えてあげたかった。しかし、多忙なゆえに母と同居することは2人とも難しい。そのため、母が嫌がっていたデイサービスを受けるという条件で、また一人暮らしを始めてもらうことにした。病院から家に戻る母のために、もう一度部屋を綺麗にしてあげたかったのだ。
一人暮らしをする日本人の高齢者は年々増加している。厚生労働省が実施している国民生活基礎調査(2019年)によれば、1986年では65歳以上の者のいる世帯のうち単独世帯は13.1%だったが、2019年には28.8%となっている。
この家に暮らしていた90代の母親も、部屋が荒れてしまったのは一人暮らしが大きな要因だ。イーブイの二見文直社長が話す。
「ゴミ屋敷になってしまったのは身体の具合と年齢がかなり影響していたと思います。高齢者の部屋を片付けているときにいつも思うのは、年をとればとるほど家の中の動線が限られていくということです。一軒家の場合、大抵は1階だけが生活スペースとなり、2階や3階はまったく使われていないことがほとんどです」
ただ、この家は1階が店舗スペースとなっており、そこでは生活することができなかった。2階まで階段を使って上がるしかなく、90代の身体には相当な負担だったはずだ。2階で出たゴミや不用品がそのままになってしまうのも無理はない。
「動線以外の場所には自然とゴミやモノが溜まっていきます。でも、そこは動線ではないので生活に支障は出ないんですよ。ゴミやモノが生活スペースに浸食してくるまでは、本人も気にならないんです」(文直氏)
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