EV普及「鶏が先か卵が先か」の議論が動き出した 充電インフラ拡充で「踊り場」は前進するのか?
東洋経済オンライン / 2024年5月21日 12時0分
一方、ハイブリッド車(HEV)で知見のある日系自動車メーカー各社は、EVのみならず、プラグインハイブリッド車(PHEV)やFCEVを含めた各種電動車、クリーンディーゼル車、水素エンジン車などを、国や地域の社会情勢に合わせて複合的に展開する姿勢を貫いている。
さらに、日系ビッグ3のトヨタ、ホンダ、日産は全固体電池など、次世代技術の早期量産化に向けた研究開発を加速している。
「EV普及の3大課題」という議論を超えて
こうした、政治主導による環境関連事業への投資政策と、それらに大きな影響を受けながら研究開発を進める自動車産業界という関係性は、当面の間、変われないかもしれない。
だが、EVを取り巻く環境を俯瞰すると、車両コストや充電インフラ等を主とした「EV普及の3大課題」という技術領域を議論する時期は、すでに超えているように思える。
これからは、EVを日常の生活や事業の中で使う主要エネルギーである電力の仲間にしっかりと組み込んだ社会体系の作り方を、国・地方自治体・メーカー・販売店・サービス事業者・ユーザーそれぞれが真剣に考えるステージに入るのだろう。
現状でのEVは、ガソリン車やハイブリッド車の「代替」という範疇にとどまっており、充電インフラ整備についても場当たり的な印象がある。
本来、EVは地域社会のエネルギー/データ/移動を総括的に捉えるためのバロメーターであり、社会変革に向けた優良なデバイスであるべきだ。
そうした抜本的な社会変革を踏まえたサービス事業の一部として、充電インフラを位置づけるべきだと思う。
桃田 健史:ジャーナリスト
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
実際に「EV」ってどうなの? 使い方次第で良き選択肢になる? カギは「太陽光&V2H」か スバル「ソルテラ」で試してみた
くるまのニュース / 2024年6月27日 10時40分
-
中国の車載電池業界「淘汰の時代」に早くも突入 PHV台頭で需要に変調、上位企業の寡占も進行
東洋経済オンライン / 2024年6月26日 18時0分
-
前席のみの三菱新型「2人乗り軽バン」アンダー150万円で買える“新仕様”登場! 新型「ミニキャブEV」発売
くるまのニュース / 2024年6月21日 18時10分
-
ホンダが軽EV「N-VAN e:」を2024年10月に発売! どんなクルマ? ライバルは?
マイナビニュース / 2024年6月14日 8時0分
-
テスラのイーロン・マスクCEO、かつてばかにしたBYDによって窮地に立たされる―米メディア
Record China / 2024年6月3日 9時0分
ランキング
-
1すき家、7月から“大人気商品”の復活が話題に 「この時期が来たか」「年中食いたい」
Sirabee / 2024年6月29日 4時0分
-
2「モノ屋敷の実家を片付け」嫌がる母と攻防の顛末 「絶対に捨てられない母」をどう説得したのか
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 13時0分
-
3朝ドラ「虎に翼」後半戦がますます面白くなる根拠 「パイオニアとしての成功物語」からどう変わる?
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 11時0分
-
4まもなく上場「タイミー」やって見えた本質的課題 ガチの隙間時間ではできず、微妙に使い勝手に難?
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 12時0分
-
5年金不安、シニア破綻は他人事ではない「老後ビンボー」を防ぐ《50代からのマネーの心得》
週刊女性PRIME / 2024年6月29日 7時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください