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作文力を鍛える「タイムリミット」は何歳なのか 大人になってからクセを直すのは大変だ

東洋経済オンライン / 2024年5月21日 6時40分

韓国屈指の漢学者であるチョン・ミン教授の言葉です。多くの専門家が、幼いうちから作文に取り組ませることで、子ども自身が自分で考えて、その考えを整理し、表現して伝達することに慣れていくと述べています。

チョン・ミン教授の言うように、子どもの脳に勉強を受け入れる準備ができていれば、学んだことをすばやく理解して自分のものにできます。学校でもあらゆる教科で発揮でき、テストだって怖いものなしです。

こうした奇跡みたいなことを実現する上で大切なのは、子どもの頭が柔らかいうち、つまりゴールデンタイムを逃さないようにすることです。

「うちの子、4年生になったら急に国語が難しくなったと言うんです」

保護者の方からよく寄せられるお悩みです。実際、韓国の国語教育は小学4年生から難易度が上がります。3年生までは、「聞く」「話す」の技能に関する内容を聞いていればいいのですが、4年生からは、プロジェクト発表やグループ・ディスカッションなどの時間が増え、事柄を分析し表現しながら学んでいかなければなりません。

次の5年生ではロジカルな考え方が要求される単元も組み込まれており、その準備過程である4年生の国語が難しくなるのは当然です(日本では、小学3年生から筋道を立てて考える力の育成に重点が置かれている)。

国語が苦手だとさじを投げてしまう子どもが出てくるのもこの時期ですが、教育者たちは、プロジェクト発表やグループ・ディスカッションでよい点数を取るには、「筋道の通った考え方とライティング力があれば問題ない」と述べています。理路整然と考えて書ける力を早いうちから身につけておけば、国語が急に難しくなっても難なく対応していけるというわけです。

子どもには変な先入観がない

私がライティング講師を務めている教室の生徒さんたちは、たいていがお年を召した会社員や専門職、中堅公務員の方たちです。こうした十分なキャリアを持つ人たちとのライティングの授業でもっとも苦労するのは、彼らにしみついた自己流のライティング様式を断ち切ることです。大人たちがこれまで積み上げてきた習慣は、新しいライティング法を学ぶ上で大変な障壁となるのです。

その点、子どもたちにはこうした壁がありません。子どもは知らない部分を学び、足りない部分を補うだけ。新しいことに対して変な先入観もないため、学びそのものに集中できるのです。ライティングのゴールデンタイムが小学4年生前後なのには、そういう意味もあります。

ソン・スッキ:ライティング・コーチ

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