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算数が得意な子は「九九の覚え方」から違いすぎた 東大生が教える「数字のセンス」を高める覚え方

東洋経済オンライン / 2024年5月22日 7時10分

簡単な話ではあるのですが、このように「九九」が足し算の延長線上にあると思って覚えている場合と、そうではなく「語呂合わせ」だけで覚えている場合とでは、その後の数字のセンスの育ち方が全然違うのです。

基本的に「掛け算」とは、「足し算」の省略形です。「7+7+7+7+7+7+7+7=56」であるところを、7をいっぱい書くのが面倒くさいから、「7×8=56」としているんですよね。

だから7の段の掛け算を覚えるといっても、「7×1=7」に7を足して「7×2=14」であり、その先も1つ前のものに7を足していけばいいだけなのです。

足し算だけではなく、引き算でも同じことが言えます。例えば、7×9を忘れてしまった子がいるとしましょう。「しちく、なんだっけ?」と。

この場合、実は引き算を使えば答えは簡単に出せます。7×9を忘れてしまったとしても、7×10はわかる場合が多いです。7に0をつけて、「70」になります。そして、7×9はそこから7を引いた数ですから、「70-7=63」ですよね。

このように、足し算と引き算の延長線上に掛け算があるのだと理解して勉強するのとそうでないのとでは、大きな差があります。

東大生の1人が、頭の中に階段を作って九九の勉強をしていた、と言っていました。階段のように九九を覚えていくやり方というわけですね。また違う人は、実際におはじきを使って階段と似たような図を作って勉強していた、と言っていました。

「足し算としての掛け算」は応用範囲が広い

実は、この勉強法で九九を覚えると、いろんな応用ができます。

たとえば、「133は7で割れるか」という問題があったとして、みなさんは3秒で答えられますか? 「え! そんなの、知らないよ。133を7で実際に割ってみないと」と思うかもしれませんが、東大生はそんなことをしなくても答えられます。

実はこれ、133という数の約数を覚えていなくても、7の倍数かどうかを確かめられるんです。

「掛け算は、足し算を簡略化したものだ」という話は何度か登場していますね。

ということは、133が仮に7の倍数だとしたら、「7+7+7+……」と、7を何回も足していった先で、「133」になっているのだと解釈できます。

では、133に、7を足してみましょう。すると、140になりました。

140は7の倍数ですよね? だって、2×7が14で、14×10で140です。だから140は7の倍数だというのはみなさんすぐにピンとくると思います。

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