1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

東大合格者語る「選んじゃダメな参考書」のNG要素 イラストや図解沢山の参考書には落とし穴が

東洋経済オンライン / 2024年5月23日 17時0分

結論から先にお話しすると、その理由は「要点がまとまった参考書を使うと、やった気になってしまうから」だと思います。

例えば情報が1ページにまとめて整理されていて、わかりやすい参考書があったとします。

多くの人は「やった! このページだけ覚えればいいんだ! 簡単だ!」と喜ぶことでしょう。

しかし、ここに落とし穴があります。要点がきれいにまとまっている参考書を使うと、重要なポイントがあまりにわかりやすく書かれているため、頭に残りづらいのです。

英単語でも、紙の英単語帳でじっくり時間をかけて意味や用法を調べたものと、ネットでパッと意味だけ調べたものとで比べると、前者のほうが記憶に残りやすいですよね。

それと同じで、要点がまとまっている参考書は、わかりやすいがゆえに自分で調べたり、考えたりする必要がなく、その分、忘れてしまいがちなのです。

要点がまとまっていないほうが、自分でノートなどに1から整理しなければならない分、時間をかけて理解することができ、頭に残りやすいのです。

いくらきれいで丁寧で、わかりやすくて整理された参考書が作られたとしても、それはその参考書を使う人が「頭を使う必要がなくなる」ということを意味しています。

頭を使わないと、勉強したことを簡単に忘れて、頭に残りづらくなってしまうのです。重要なのは、「頭にきちんと負荷をかけて、『やったつもり』にならないこと」です。そうであるならばむしろ、一見すると要点がわからない本や教材のほうが、意外と成績が上がる場合があります。

このロジックについて、『ドラゴン桜』では次のように説明されています。「蛍光ペンを使うな!」と柳先生が生徒にお説教をしています。

※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

いかがでしょうか。この「蛍光ペンを使わないほうがいい理由」は、まさに「要点がまとまっている参考書を使っても成績が上がらない理由」と同じことだと思います。

参考書に書き込み自分で工夫

蛍光ペンを引いただけで満足して、「勉強している感」を得るだけで終わってしまう勉強をしていると、成績は上がらないのです。

それと同じで、参考書が丁寧であらかじめマーカーが引かれているわかりやすい参考書だと、頭に残りにくくなってしまう場合があるのです。

だからこそ東大生は、簡素な参考書でもいいので、それに自分で書き込みを入れて、自分でわかりやすくなるように改造していく勉強法を実践している場合が多いです。

自分で書き込んでいくから、忘れないというわけです。みなさんもぜひ、参考にしてみてください。

西岡 壱誠:現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください