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「道長や皇子を呪う」恐ろしすぎる事件の"黒幕" 内裏で呪いの札が見つかる、犯人は一体誰か

東洋経済オンライン / 2024年5月25日 8時30分

権力者の余裕というものを感じることができますが、高階明順は恐れ入って、何も言葉を発することはできなかったようです。

関与した人達は処罰、伊周もこの世を去る

そして、その数日後に突然、高階明順はこの世を去ったと同書には記されています。高階明順がこの事件に関与していたかはわかりませんが、高階光子と源方理は官位を剥奪され、円能は禁獄に処されます。

直接関与していなかった伊周ですが、朝廷への参上停止となります(3カ月後には許されました)。伊周は翌年(1010年)1月、37歳の生涯を閉じます。「人を呪わば穴二つ」(人を陥れようとすると、自分も同じ仕打ちに遭う)とはよく言ったものです。

(主要参考・引用文献一覧)


・清水好子『紫式部』(岩波書店、1973)
・今井源衛『紫式部』(吉川弘文館、1985)
・深澤瞳「『栄花物語』の高階成忠の「祈り」考--道兼・道長への呪詛」(『大妻国文』37号、 大妻女子大学国文学会、2006年)
・朧谷寿『藤原道長』(ミネルヴァ書房、2007)
・繁田信一『殴り合う貴族たち』(KADOKAWA、2008)
・紫式部著、山本淳子翻訳『紫式部日記』(角川学芸出版、2010)
・倉本一宏『紫式部と藤原道長』(講談社、2023)

濱田 浩一郎:歴史学者、作家、評論家

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