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エクセルの見積書を「やめるべき」10もの問題点 「今まで使ってきたから」ではマズいことに…

東洋経済オンライン / 2024年5月27日 11時0分

そもそも、電帳法が施行されなくても、見積書は一元管理すべきであると考えていますが、現在でも、見積書の作成や管理をエクセルで行っている会社がまだまだ多いようです。

「特に問題なく今まで使ってきたから問題ない」と考えている経営者や経理担当者もいますが、少なくとも10の問題点があることを指摘しておきます。

会社として責任を持った顧客対応を

①属人管理の罠

担当者が勝手に作成し、自分のPCで保存していると、本人以外には見積書の存在すら分かりません。不在時はもちろん、退職した場合にもきちんと引き継がれなければ行方不明となってしまい、会社として責任を持った顧客対応ができなくなります。

②手間ひま(労力・時間)のダブりによる無駄

同じ会社で同じ商品を扱っているので、それぞれの営業担当者が作る見積書も似たものになるはずです。個人のケアレスミスをなくし、また、時間や手間を短縮するためにも「使い回し」「再利用」したいところですが、個人管理していると情報が共有されず、他の人が作った見積書を参考にしたり再利用したりすることができません。

③担当者の独断やケアレスミスが見過ごされる

担当者が勝手に書式を変えたり、間違ったまま提出したりしてトラブルになるリスクがあります。会社として定型のフォーマットがあっても、エクセルで作成したものは簡単に書式変更ができます。

便利ではありますが、定型を崩し、我流の見積書が横行することになりかねません。

上司のチェックや承認もなく見積書が提出されれば、間違いも発見できず、トラブルの種になる恐れもあります。

④情報漏洩のリスク

エクセルでの作成管理は、担当者のPCに保存されるものなので、もしもそのPCを移動中に紛失したりすると重大な情報漏洩につながります。あってはならないことですが、つい魔が差して競合企業に見積もりデータを見せたとしても、誰にも分かりません。本来、徹底した管理が必要な情報ですが、それが個人に任されているというリスクがあります。

⑤顧客対応が迅速にできない

作成も管理も担当者に属人化しているので、担当者の不在時にバックオフィスのスタッフに依頼して修正したり再発行、再送付してもらったりすることができません。

結局は担当者本人がすべての対応を引き受けざるを得ず、そのため対応が遅れたり、送付漏れが起こったりすると業務に支障をきたします。

⑥ミスが生じやすい

同じ商品であっても、顧客ごとに値入率や掛け率が違うことはよくあります。エクセルで見積書を個人管理させると、その数字や条件が徹底できずミスが生じやすくなります。また、同じ顧客の別拠点や別部署にバラバラの条件の見積書を提出するようなことも起こり、顧客クレームを引き起こすことも少なくありません。

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