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大人の脳が圧倒的に活きるトレーニング法の秘訣 同じものを見聞きしても情報量、理解力に差が出る訳

東洋経済オンライン / 2024年5月28日 16時0分

中期反応は、入力系ファイアリングによって得た情報を最適な方法で料理しているような段階です。

情報という名の具材を活かすために、炒めたり、煮込んだり、蒸したり。火加減を調節しながらおいしく調理するのが中期反応です。

中期反応からさらにネットワークファイアリングが起こると、記憶系や感情系の長期反応(3度目の発火)が起こります。

記憶系・感情系脳番地は、発火後も、90秒間ほどは働き続けていることが脳血流の測定からわかっています。

時計を購入した後も興奮が冷めやらず、胸がドキドキと高鳴ったり、嬉しくてニマニマしたりなど、購入の余韻を引きずっている感覚こそが、記憶系・感情系が働いている状態です。誰にでも思い当たることがあるでしょう。

長期反応を短期・中期と同じように料理にたとえるなら、火を消してもグツグツと沸騰し続ける土鍋のようなイメージです。

脳の枝ぶりをよくしておくと、理解力、思考力、決断力などが向上するため、各脳番地でファイアリングしやすくなり、短期反応→中期反応→長期反応までがスムーズに行われます。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

最初の発火は強ければ強いほどいい

短期反応だけで終われば、それはただ見聞きしただけで、記憶には残りません。中期反応まで行ったとしても、結論が出ずアウトプットまで到達しないことがほとんどで、放っておけば記憶はそのうち消えていきます。

長期反応までたどり着けば、感情も動いて記憶に残りやすくなるというメリットがあります。

また、脳番地の連携プレーがスムーズだと、脳に余計なストレスがかかることがなく、日中の脳を自分のしたいことに集中させることができるように変わっていけます。 大切なのは、最初の入力系ファイアリングをいかに強くするか、連携プレーを行うために、各脳番地の働きをいかによくしておくかです。 もっとすごい脳にしていくために、聴覚系と視覚系のファイアリングの強さが大きいと、次の脳番地のファイアリングも強くなり、結果として脳がフル回転します。

しかし、興味も関心も小さい情報のファイアリングだと、他の脳番地まで伝導されません。

聴覚系と視覚系の脳番地はトレーニング次第でどんどん成長する脳番地です。基礎体力がついている視覚系・聴覚系とついていない視覚系・聴覚系では、同じことを見て、聞いて勉強していたとしても得られる情報の質と量に大きく差が出ます。

頭の回転が速いと言われている人は、視覚系の精度が高い傾向が見られます。メールを読んでも、写真を見ても、同じ資料から得られる情報の量が多く、そのスピードも速いのが特徴です。

加藤 俊徳:医学博士/「脳の学校」代表

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