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北朝鮮からの思わぬ攻撃?「ゴミ入り風船」の中身 風船の下にゴミや汚物…韓国国民は困惑、対応策もなし

東洋経済オンライン / 2024年5月30日 15時0分

汚物風船は、鍾路区と蘆原区のほか、ソウル西部・麻浦区や国会議事堂がある永登浦区など、ソウル市内のあちこちで発見されている。

北朝鮮と軍事境界線で接する京畿道と江原道からも通報が相次いだ。5月29日午後2時ごろ、京畿道所在の予備軍訓練場をはじめ坡州や東豆川、平沢などで発見された風船の中には、肥料や電線と思われる物体が入っていた。江原道でも風船の残骸を発見したという通報があった。

軍事境界線から直線距離で250キロメートル以上離れた慶尚北道の永川でも、風船の残骸があるという通報があった。慶尚南道居昌郡の田んぼで、午前5時45分頃には全北・茂朱郡でも汚物風船が見つかった。

韓国警察庁によると、5月28日午後9時から5月29日午後5時まで、汚物風船に関する通報は全部で299件となった。

全国各地に飛来した汚物風船に市民が恐怖を感じたが、これに対応する行動要領といった案内などがなされなかった。

風船に化学物質が含まれていたら…

韓国消防庁は、汚物風船などの対南チラシは対空業務であるため、国民行動要領などを事前案内しないことを明らかにした。

韓国・行政安全省には危機管理対応マニュアルがあるものの、北朝鮮が韓国に向けて飛ばすチラシに関しては、広報や教育が最近は行われていなかった。

さらに、国民向けの災害用メールにも、主な行動要領である「手を触れないで」といった内容が抜けており、マニュアルに基づく行動要領や事後対応の案内もなかった。

このため、化学テロなど万一の事態に備え、汚物爆弾など未確認の物体に備えた具体的な行動要領をマニュアルに記載し、状況発生時にこれを市民に適切に案内すべきだという声が高まっている。

韓国・光州大学防災安全学科のソン・チャンヨン教授は「風船に化学物質が含まれていたら、大きな被害が発生する可能性があった。災害管理に対する初期対応能力を強化する必要がある」と指摘する。

キョンミン大学消防安全管理学科のイ・ヨンジェ教授は、「単に状況発生の案内にとどまらず、行動要領や対処方法など、具体的な内容を国民に伝える方法を考えるべきだ」と提案する。

ソウル新聞

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