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「結果を出す人」がやっているP&Gのすごいメモ メモで「文章力」と「思考力」が一気に高まる

東洋経済オンライン / 2024年5月31日 10時0分

結果を出す人がやっている「すごいメモ術」とは(写真:はやけん/PIXTA)

5月22日、アメリカ任天堂元社長のレジー・フィサメィ氏が彼の35年間の人生とビジネス哲学を記した『崖っぷちだったアメリカ任天堂を復活させた男』が発売となった。

アメリカ任天堂社長となり、ゲーム業界の歴史において最も強力な人物の1人となった彼だが、そんな彼にも最初の一歩がある。大学を卒業しP&Gに入社した彼が最初に学んだP&Gのすごい社内メモ術を、書籍より一部抜粋のうえ、再構成してお届けする。

目的を明確にすることから始める

P&Gは、1枚の紙に書き出されたアイディアや構想を基に前に進んでいく。入社した初日から、社員は明確で説得力のある社内メモを書くように言われる。

【写真】ハイチ移民の子として生まれたアメリカ任天堂の元社長兼COOのレジー・フィサメィが35年のキャリアで学んだ教訓と哲学とは?

少なくとも1週間に1枚を書いて上層部に採用してもらうことを目標に、一度に2、3枚の社内メモに並行して取り組むのが一般的だ。

これらを上司と共有し、タイプで打って提出すると、書いたものよりも多くのコメントが手書きで添えられて戻ってくる。

まずは社内メモの目的を明確に記すことから始まる。これは仕事での目的を明確にする助けともなる。この社内メモは新たな広告を始めるための提案なのか、リサーチの概要なのか、価格値下げの提案なのか。まずこれらを明確にしなければならない。

1枚にまとめた社内メモのもう1つ重要な点は、考えを3つに分けて記すことだ。自分のアイディアが正当である3つの理由を書く。研究レポートからわかった3つのことなど、常に3つだ。

どうして3つなのか、その理由を聞いたことがあるが、そのときの答えは、1つや2つでは説得力が足りなくて4つ以上は多すぎる、3つが最適な数だという判断らしい。私は話すときも今なお3つの段階を踏むことにしている。

優れた1枚の社内メモは提案を書いた際でも、それに対する懸念を見越して反論が用意されている。構想を追求する際に伴うリスクと、こうしたリスクを軽減する方法をあらかじめ記しておくのだ。

社内メモを1枚完璧にまとめる最後の点は、次のステップを明確にしておくことだ。このためには構想をどのように実行すればいいか、入念に考える訓練が必要だ。

例えば、新たな広告の制作を提案する場合、こちらが依頼した場合に都合が付く制作会社を十分に下調べしておく必要がある。撮影に何日必要で、編集に何日かかり、完成した広告の発表を準備するのに、最終的にいつ内部の承認が下りるかなどなど。

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