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親子にとって「中学受験がそんなに悪くない」理由 ポストコロナで「中受」の負担は少し軽くなった

東洋経済オンライン / 2024年5月31日 9時30分

白血病治療の直後にコロナが蔓延した際はびくびくしながら生活していたが、コロナ対応で塾のオンライン化が進んだのは、母親が仕事をもっている家庭や遠方から通っている生徒さんにとっては大きなことだと感じずにはいられない。

私のように子供とともに長期間生活できないようなケースでは、学校・塾のオンライン化はかなり大きなメリットを与えてくれる。不謹慎ではあるが、「長女のときにポストコロナの環境だったら、違っただろうな」とつい考えてしまうことがある。

結論を言うと、次女は本人の実力と頑張りの結果受験したすべての学校から合格を勝ち取った。本人は大満足な結果で、むろん親としてもうれしく思った。でも、受験終了後の私の疲弊は尋常じゃなかった。それはなぜか?

受験はそう悪いものでもない

2回目の受験なので塾のカリキュラム・スケジュールが頭に入っているため、次の展開がわかってしまい、常に先回りしていろいろとお膳立てしてしまう自分がいた。こちらが計画性を持って対応する分、子供がイメージ通りの行動や結果を出さないとストレスを感じてしまうことが非常に多かった。

また、「受験2回目のアドバンテージ」と母親が丸3年間伴走したため、次女の頑張りを素直に認めなかったこともあった。これは私の反省ポイントではあるが、長女が受験生であったときを思い出すといまでも気の毒に思うし、あの困難な時期を乗り越えた長女を褒めてやりたいと考えてしまうのも事実だ。

「結果はどうであれ、新しい経験を試行錯誤しながら子供と模索して進んでいくぐらいのほうがいいのかもしれない……」

数年後、長女は大学受験を経験することになる。でも、こう考えればそれほど怖くないし、多少はリラックスしていどめるだろう。

「母親が白血病治療のため入院して長期間にわたり十分な伴走ができず、それもあって長女は6年生で苦しんだけど、1回目の受験もそう悪くなかったな」と今は思う。

親にも学びがある子供の受験

2回の中学受験をしてみて、あらためて私は結果だけでなくプロセスから得るものも重視する人間だったことを確認した。

中学校・高校と充実した生活を送っている姉を見ていたこともあり、次女は姉と同じ学校への進学を決めた。偏差値を基準にするのではなく自分にあった学校を選び楽しそうに通学する彼女を見て、最近になって次女の成長を素直に認められ、また今回の受験もよい経験だったと思えるようになった。

娘たちが揃って通学する姿を見ていると、私のなかでも6年間の中学受験生の伴走生活がやっと過去のものになったような感覚を覚え始めている。

山添 真喜子:コンサルタント

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