中国アリババ、事業6分割後「初の通期決算」の中身 改革断行で増収増益も、市場の期待には及ばず
東洋経済オンライン / 2024年6月5日 18時0分
とはいえ、同グループの1~3月期の調整後EBITAは40億8500万元(約883億円)の赤字であり、損失額が前年同期の21億7100万元(約469億円)から大幅に増加、収益性の改善が急務になっている。
一方、1~3月期に利益面のパフォーマンスを大きく向上させたのがクラウド事業の「クラウド・インテリジェンス・グループ」だ。同四半期の売上高は255億9500万元(約5532億円)と前年同期比3%の伸びにとどまったが、調整後EBITAは14億3200万元(約309億円)と同45%の大幅増益を達成した。
その背景についてアリババは、(利益率が低い)プロジェクト・ベースの受注を減らしてパブリッククラウドに集中し、プロダクトミックスの改善と経営効率の向上を図った成果だと説明している。
自社株買いに約2兆円投入
構造改革を断行して成長の再加速を目指したアリババだが、過去1年の株価の推移を見る限り、資本市場から評価されているとは言い難い。
アメリカのニューヨーク証券取引所に上場する同社のADR(アメリカ預託証券)は、2023年3月末時点で1単位当たり102.18ドル(約1万5984円)だったが、通期決算発表後の2024年5月14日の終値は79.51ドル(約1万2438円)と2割以上低い水準にある。
そんな中、アリババは株主への積極的な利益還元をアピールしている。2023年度は総額125億ドル(約1兆9554億円)もの自社株買いを実施し、流通株式の6.42%相当を買い戻した。
さらに今回の決算では、株主に対して通常の普通配当とともに特別配当を支払うと発表。配当金の総額は約40億ドル(約6257億円)に上る。
(財新記者:包雲紅)
※原文の配信は5月15日
財新 Biz&Tech
-
-
- 1
- 2
-
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
凄腕アナリスト ザ・覆面 オンラインリサーチ事業「マクロミル」選挙の季節に出番、リサーチ事業好調のPBR1倍割れ銘柄 8月に配当政策見直し予定
zakzak by夕刊フジ / 2024年6月26日 11時0分
-
中国シャオミ、EVに注目集まる裏でスマホ絶好調 1~3月のスマホ出荷台数34%増、純利益は倍増
東洋経済オンライン / 2024年6月19日 18時0分
-
15期連続増収増益!【グリーンクロス】営業利益前期比10.1%増
共同通信PRワイヤー / 2024年6月12日 17時9分
-
山崎製パンの株価が2倍に急伸 原料高でも最高益を達成できた理由
Finasee / 2024年6月6日 11時0分
-
中国テンセント、「生成AI」が利益率アップに貢献 1~3月期は売上高の伸びが鈍化も純利益54%増
東洋経済オンライン / 2024年6月3日 12時30分
ランキング
-
1スーパーで無料提供されている「割りばし」を大量に持って帰るのはあり?無料とはいえマナー違反になる…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月26日 2時10分
-
2売上2兆円、ドン・キホーテ創業者が「日本経済を決定的にダメにした」と断言する“A級戦犯”とは?
文春オンライン / 2024年6月26日 6時0分
-
3談合問題で揺れる…中部電力の株主総会で勝野会長らが株主に謝罪 コンプラ遵守など再発防止に取り組むと説明
東海テレビ / 2024年6月26日 17時45分
-
4日経平均は3日続伸、半導体関連が押し上げ 約2か月半ぶり高値
ロイター / 2024年6月26日 15時43分
-
5新NISAで人気の「NTT株」が5月から急落した深層 個人株主は急増も、海外投資家と思惑のズレ?
東洋経済オンライン / 2024年6月26日 8時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)