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法を完無視「アラブ系拡大家族」にドイツ社会震撼 司法介入を拒否、不倫した人間を「私刑」で殺害

東洋経済オンライン / 2024年6月7日 11時0分

ある書籍によると、ブレーメンには約3500人のMiri氏族が住んでいますが、そのうち1800人に対して、売春のあっせん、覚醒剤密入、見かじめ、恐喝、拳銃の不法所持などのため当局による捜査手続きがされているようです。ベルリンではAl-Zein氏族の35.5%が過去に犯罪を犯しており、同じくベルリンのRammo氏族は32%が過去に犯罪を犯しているとも書かれています。

拡大家族はベルリン、ノルトライン・ウエストファーレン州、ニーダーザクセン州など北ドイツの地域に約10万人が住んでいます。全員が犯罪にかかわっているわけではなく、あくまでも一部です。しかし一部といっても、その数が多いため、なかなか捜査が進展しない問題がたびたび指摘されています。

ドイツで犯罪を犯した彼らについて、「国に送り返せばよいではないか」という声があります。しかし、現実はそう簡単ではありません。例えば同じ拡大家族の一員でも、父親はレバノン国籍、息子はドイツ国籍、叔父はトルコ国籍、そしてその従妹は「国籍不明」だということがあります。国籍が不明な人が重い犯罪を犯しても、どこの国に送り返すこともできません。

ドイツはナチス時代への反省から、戦後は一貫して「多様な社会」を目指してきました。皮肉にも、それにより「問題を直視することが遅れてしまった」と専門家は指摘しています。

ドイツでは「犯罪の統計」をとる際、「差別につながるのではないか」という懸念から「民族」に関する記録をしてきませんでした。近年、凶悪犯罪が起きるようになって、ようやく拡大家族による組織的犯罪」が明らかになったのです。そういった中でドイツのメディアも含め「名指しすることで問題を直視しよう」という動きが出てきたものの、「どうしたら問題を解決できるか」について答えはまだありません。

サンドラ・ヘフェリン:コラムニスト

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