都知事選を前に「蓮舫叩き」が盛り上がる事情 小池氏は出馬表明を遅らせ「公務に専念」と沈黙
東洋経済オンライン / 2024年6月8日 9時0分
その一方で、今回都知事選にはすでに、広島県安芸高田市市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、有名タレントの清水国明氏(73)ら知名度のある候補を含め30人以上が出馬表明しており、候補者数が過去最多となるのは確実だ。
ただ、当初は候補者を擁立して参戦の構えだった、日本維新の会や新興勢力で先の東京15区補欠選挙でも健闘した日本保守党は、いずれも「初の女性総理候補」に名前が挙がってきた小池、蓮舫両氏の“2強対決”となることを見越し、「出ても影が薄く党勢拡大につながらないとの判断から、今回は候補擁立を見送る構え」(選挙アナリスト)だとされる。
そこで注目されるのが「小池VS蓮舫」の論戦。蓮舫氏は出馬会見の中で、「小池氏が公約に掲げた『七つのゼロ』は何も達成できていない」と指摘したうえで、ここにきての小池氏の自民接近について「自民党政治の延命に手を貸す結果となる」と厳しく批判した。
蓮舫氏は青山学院大在学中にグラビアアイドルとして芸能界にデビュー。その後、民放テレビ情報番組のキャスターを務め、2004年参院選東京選挙区に旧民主党から出馬して初当選し、現在4期目。2009年に誕生した民主党政権では、行政刷新担当相などを務め、野党転落後は、民進党代表などを務めるなど、常に日の当たる道を歩んできた。
対する小池氏も、蓮舫氏と同様に民放情報番組のニュースキャスターなどを経て、1992年参院選比例区に当時の日本新党から出馬、初当選して政界にデビュー。翌1993年の衆院選には同党から旧兵庫2区にくら替え出馬して当選した。
その後小池氏は、旧新進党、旧自由党、旧保守党を渡り歩き、2002年末に自民党入り。女性初の防衛相などを歴任した後、2008年の自民党総裁選女性として初めて出馬し、その後これも女性初の党総務会長に起用されたことで、「女性初の首相候補」との呼び名が定着した。しかし、2016年6月に当時の舛添要一東京都知事が辞職すると、自民に反旗を翻す形で出馬して圧勝、2020年の再選を経て、今回3選に挑むことになる。
「似た者同士」の対決、“空中戦”が勝敗のカギに
こうしてみると小池、蓮舫両氏は「国民的人気を誇る一方で、さまざまな批判にもさらされてきた、まさに似た者同士」(政治ジャーナリスト)。しかも、1100万人の有権者をかかえる巨大都市での選挙戦は「両氏が得意とする“空中戦”で勝敗が決する」(同)ことは間違いない。だからこそ、「多くのメディアがことさら両氏の抱える『負の要因』をあげつらって、面白おかしく騒ぎ立てる事態」(選挙アナリスト)となっているのだ。
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