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破格の1800万円「スカイラインGTS-R」納得の理由 800台限定の希少車、GT-Rを名乗れなかった1台

東洋経済オンライン / 2024年6月9日 7時20分

ベースとなったのは、1985年にデビューした7代目スカイライン(R31型)。このモデルは、1972年に登場した4代目(C110型)を最後に途絶えていた、6気筒DOHCエンジンを復活させたモデルとして知られている。

発売当初は、スカイライン初の4ドアハードトップと4ドアセダンのみを設定。スポーティな2ドアクーペのGTSシリーズは、1986年に追加された。ちなみに、このGTSシリーズでは、速度が70km/h以上になると、フロントバンパー下から出現するオートスポイラーを装備。世界初となる空力パーツの採用なども大きな話題を呼んだ。

その後、1987年のマイナーチェンジ時に、スカイラインGTS-Rを追加。1985年から1993年まで、全日本ツーリングカー選手権など市販車ベースのレースに採用されていたグループAという国際レギュレーションに適合させたモデルだ。

大きな特徴は、2.0L・直列6気筒DOHCターボエンジンに、タービンを変更するなどのチューニングを施し、210馬力もの最高出力を発揮したこと。ボディサイズは、全長4660mm×全幅1690mm×全高1365mmで、ホイールベース2615mm。車両重量1340kgという軽量な車体などを実現していた。

新車のように美しい状態を維持した展示車

そんなスカイラインGTS-Rの展示車両で驚いたのが、内外装の美しさ。ボディの塗装には艶(つや)もあるし、サビが浮いている場所も見当たらない。2.0L・6気筒が鎮座するエンジンルームもホコリひとつなくきれいだ。また、モケット生地の前後シートやステアリング、シフトノブやダッシュボードなど、インテリア各部の装備もヤレた感じがない。とても約40年前のモデルとは思えないほどだ。

ヴィンテージ宮田の担当者によれば、この車両は「イベント会社が所有していたもので、屋内保管されていた」のだという。なるほど、たしかに屋内に保管していれば、紫外線や雨風などでボディの塗装が傷んだり、サビが出たりすることも少ないはずだ。また、走行距離も2190kmと極めて少なく、足まわりなども現役のまま。しかも、エンジンはもちろん、パワーウインドウやエアコンなども問題なく稼働するそうで、ほぼ新車の状態を維持しており、新車にように復元する“レストア”もほとんどやっていないというのだ。

それにしても、前述のとおり、1800万円もの価格がついているというのは驚きだ。ウェブの中古車情報サイトを見る限りでは、スカイラインGTS-Rの中古車価格は、だいたい700~800万円台。安い車両だと、300万円台という車両もあった。前世代のハコスカやケンメリと呼ばれるスカイラインであれば、旧車ブームもあり、1000万円オーバーも珍しくないが、1980年代の車両としては異例の価格設定といえる。

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