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清原達郎氏が語る「四季報夏号は特別」の理由 元長者番付1位の投資家が伝授する四季報の読み方

東洋経済オンライン / 2024年6月10日 7時0分

減価償却費や設備投資の金額が載っているのもいいですね。それで大まかなキャッシュフローがわかりますから。

スクリーニングをしてからピンポイントで自分が興味を持った銘柄を一つずつ調べるのなら、オンライン版のほうが圧倒的に有利でしょう。しかし割安順にスクリーニングして銘柄を選んでいくやり方には問題点もあります。

私は4000社近くある上場銘柄から割安順に1000社ぐらいを買い銘柄候補に入れていました。割安というと聞こえはいいのですが要はダメ会社順に1000社並べたということなんですが。

紙版で経済動向を把握

だから私はダメ会社についてはとても知識が豊富なのですが、優良株についてはほとんど知識がありません。世の中の流れがまったく分からないのはプロとしてどうなのかということで、紙の四季報を次のように使っていました。

例えば今日は証券コード6000番台の機械セクターを全部読む、という具合です。これはオンライン版でもできなくはありませんが正直苦痛です。紙をパラパラとめくっていくほうが楽です。

夏号だけは紙版を買うのも手

ではパラパラめくりながら何を見るかというと、まず「業績予想」、次に「コメント」、「自己資本比率」、続いて「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」(この2つは自分で暗算するのですが)、「株主」の順で、それで終わりです。何も私に特別なノウハウがあるわけではありません。

最近はセクターが異なる上場したての旧マザーズ銘柄などが紛れ込んでいて見づらくなりましたが、そういうものは飛ばして見ていけばいいのです。そうすると業界の動きがとてもよくわかります。業界のアナリストからレクチャーを受けたのと同程度の知識が得られるでしょう。

いくつかの業界を見ていけばマクロ経済がどの方向に進んでいるのかも見当がついてきます。個人投資家の方がそこまでするのは大変だと思うのでお勧めはしませんが、普段はオンライン版を使っていても世の中の流れをつかむために夏号だけは紙版を買って、パラパラとめくってみるというのも手なのかもしれません。

清原 達郎:投資家

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