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「大谷豪邸報道」「ポツンと一軒家」に覚える"不安" 上空から自宅を映すことの危険性を日本人は知らない

東洋経済オンライン / 2024年6月14日 19時0分

番組ではまず、日本地図の衛星写真で紹介する家をフォーカスする。その際、住所までは出さずとも、都道府県名を明示したうえで、どのエリアなのかがはっきりとわかるような見え方になっている。番組では衛星写真で自宅を俯瞰した写真は必須だ。

それによって、大谷選手の自宅と同じく、家の構造はおろか、車の有無や台数によって、おおよその家族構成も把握できる。さらには、住んでいる人や周辺の人にもインタビューをしているため、家族構成が確実にわかるだけではなく、住人がどのような仕事をしているのか、生活ぶりはどうなのかといったところまで把握できてしまう。

もちろん、日本の豊かな自然に囲まれた中で暮らす人々の話は興味深いし、出会ったことのない景色や工夫された暮らしぶりなど、この番組だからこそ見ることができる面白みが満載だ。ただ、住所がある程度割れてしまう状況の中で、自宅を上空から映すことは危険と言わざるをえない。

今年4月末から5月にかけて、関東周辺の山間部で相次いだ連続強盗事件。まさに「ポツンと一軒家」ではないが、山あいで住宅が少ないエリアが狙われた。5月15日には、ベトナム人の男2名が栃木県の住宅で起こった強盗事件に関わったとして逮捕され、そのほかの事件についても関与を警察が調べている。

大谷選手はどうしたら…

話を大谷選手に戻そう。すでに報じられてしまった大谷選手の場合、どうしたらいいのか。家を引っ越す以外には、身も蓋もない話だが、防犯のためには予算をつけられるだけつける以外にはない。

もしかしたらすでに常駐のガードマンを雇っているかもしれないが、一番安全なのは、24時間の生活密着型のボディーガードを雇うことだ。これは、自宅外に設置するガードマンボックスや門の前に立つガードマンではなく、自宅の中にも入る、まさに大谷選手の生活すべてに張り付くボディーガードだ。

金銭的なコストや心理的なハードルも高いが、安全に代えられるものはない。そうした大きな負担を強いるようなことを、今回の報道ではしてしまったのだ。

松丸 俊彦:セキュリティコンサルタント

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