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東大合格者語る「解き方でわかる」伸びる子の特徴 手動かす子、じっと考える子どちらが伸びる?

東洋経済オンライン / 2024年6月21日 12時40分

小論文や作文を書くときなら、思いついた内容を箇条書きにしたり、文章の大まかな構成をメモしたりします。暗記のときにも手を動かすのはもちろん、自分なりの一言メモやイラストを添えるなど、覚える工夫をしていることが多いです。

考えたことはメモしないと、すぐ忘れる

反対に、勉強が苦手な子は、手を使うことを面倒くさがる傾向があります。

たとえば数学では、途中式や筆算などを書く手間を嫌がって暗算で済ませようとして、結局時間がかかったり間違えたりすることが多いです。小論文や作文では何を書くかじっと悩んだまま、ただ時間だけが過ぎていくことが珍しくありません。

暗記作業でも目で見て覚えようとするか、手を動かすにしてもただ作業的に書くだけになりがちです。これでは時間的な効率が悪く、なかなか結果に結びつきません。

人が一時的に覚えておける情報量や、一度に処理できる情報量には限界があるとされています。何かを思いついたり覚えたりしたとしても、それがずっと頭に残っているわけではありません。

そのため、考えたことを書きとめておかないと、すぐ次の思考の波に流されて忘れてしまう恐れがあります。みなさんもあれこれ考えながら「あれ、さっきいいアイデアが浮かんだ気がしたけど、何だったっけ?」と思い出せなかった経験が、一度や二度はあるのではないでしょうか?

また、書くことで自分の思考がどこまで進んでいるかが目で確認できます。問題を解くときはA→B→Cと段階を踏んで考える必要がありますが、たとえばAについてわかったことや考えたことを書いていったん整理しておくと、次のBに意識を集中させることができますよね。

反対に、手を動かしていなかった場合、AとBの2つを同時に頭で処理しないといけません。Bについて考えたいのに、Aのことも忘れないように一生懸命考えるのは脳の負担が大きいですよね。きっとCにたどり着く前に疲れてしまって、マンガの矢島くんのように「もういいや」と投げやりになってしまうでしょう。手を動かさずに考えるほうが楽なように見えて、実は非常に効率の悪い方法なのです。

書くことで理解度や定着度がわかる

さらに、「書く」という行為は、自分の理解度や定着度を確認するのにも役立ちます。たとえば、本を読んだり、講義を聞いた後に、吸収した内容を書き出してみる。あるいは復習として、勉強した内容を何も見ずに書き出してみる。もし本当に理解や記憶ができていれば、すらすらと手が動くことでしょう。

反対になかなか手が動かないならば、まだ定着が不十分だといえます。何をどの程度覚えたり理解しているのかが一目瞭然で、ごまかしが利きません。そのため、「何となく覚えたつもり・わかったつもり」を防いで、復習すべきポイントがすぐに見分けられるのです。

このように、手を動かすか否かで、勉強の効率は大きく変わります。頭で考えるだけで済まそうとするのは、避けたほうがいいでしょう。勉強で結果を出したいという人は、ぜひ参考にしてみてください。

青戸 一之:東大卒講師・ドラゴン桜noteマガジン編集長

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