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営業で「社内検討します」と言われた時どうする? 言われた通りに待っていては成績は上がらない

東洋経済オンライン / 2024年6月27日 16時30分

入り口段階の壁が越えられないと、努力しても実を結ばないのが営業のシビアなところです。そこで悩むメンバーに対して多くのマネジャーは「行動の量を増やせ。そうすれば関係構築できるよ」とアドバイスします。しかし、この助言では「どうすれば関係が構築できるかのメカニズム」が解明されていません。

このようなアドバイスでは、がんばること以外に武器を持たない営業メンバーは「とにかくお客様の言うことに従う」という行動くらいしかできません。ただでさえチャンスが少ないため、お客様の言葉に耳を傾け、言われたことへ素直に応えようとするからです。

営業の世界には、「正解はお客様が持っている」という暗黙の了解があります。

確かに、購買を判断するのはお客様なので、「正解はお客様が持っている」ことは間違いないのですが、思考停止してがんばる営業はここでつまずきます。お客様から出てくる「表面的なセリフ」と「裏側にある本音」のギャップがつかめず、表面的なセリフにそのまま対応し、結果として翻弄されてしまうのです。

このままだと、いくら努力しても、成果にはつながりません。

「お待ちください」という言葉を真に受けない

たとえば、営業が誰しも遭遇する場面として、見積もり提案を出した後に「いかがでしょうか?」と判断を迫ったとき、「社内で検討しますのでお待ちください」と返されることがあります。

売れない営業は、不穏な空気を感じながらも、「お待ちください」という言葉を真に受け取って、そのまま待ってしまいます。

ところが、「社内で検討しますのでお待ちください」と言うお客様は、提案に対して100%満足しているわけではありません。営業が追加のアクションをしなければ受注率は上がるはずがないのです。

一方、売れる営業は、ここで「追加のアクションが必要である」と心得ているので、「社内で検討しますのでお待ちください」と言われても、何かしらお客様と接点を作る工夫をします。

たとえば「いったんお待ちしますが、もしお役に立てる情報があれば、お邪魔にならないようメールでお送りしますね」などと返しておき、タイミングを見てお役立ち情報をメールで送るのです。そこで返信が来るようなら脈アリと読んで、コンタクトをし、追加の説明機会や再提案によって受注を勝ち取ります。

当社が実施したお客様1万人調査によると、「検討しますのでお待ちください」と言うお客様が「もうこの営業からは追加で話を聞かない」と本気で思っているケースはわずか13.7%です。残りの86.3%は、実は追加で話を聞いてもいいと思っているものの、その場しのぎで「検討しますのでお待ちください」と言ったにすぎません。

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