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ただクリックするゲーム「バナナ」急人気の裏事情 ピーク時91万人がプレー、人が集まる仕掛けとは?

東洋経済オンライン / 2024年6月27日 12時0分

マーケットでの取引には手数料がかかるものの、それでも初期投資なしにお金を稼げる可能性があると考えると、魅力的に見える可能性がある。さらに、なんらかのデジタルバナナを買っておけば高騰する可能性も考えられる。

『Banana』がリリースされたのは2024年4月だが、5月に流行しはじめてからというものの、その人気に追随するように類似作品が登場している。例えば『Cats』はバナナが猫に置き換わったような作品で、こちらも起動しておくとアイテムとしての猫が手に入り、それをマーケットで取引できる内容だ。

そもそも『Banana』以前に『Egg』という同様のアイデアを用いた作品もあり、Steamのコミュニティマーケットを活用したゲームはすでに存在していたのである。世界的なプラットフォームにマーケット機能がついているからこそ、こういった作品が出てくるわけだ。

さて、このようにコミュニティマーケットを活用したゲームが流行した……という話で済むならいいのだが、話はそれだけで終わらない。

Steamで『Banana』のユーザーレビューを見てみると、「19.4時間プレイして2.46円」稼げただとか「0.001%でドロップされるバナナが9000円ほどで売れる」といった話題が出ている。

はたしてこれは稼げると言えるだろうか?

バナナで本当に稼げている?

『Banana』は確かに無料でプレーできるが、当然ながらPCを起動させるには電気代がかかるし、19.4時間プレーすれば、確実に2.46円以上かかっているだろう。バナナが9000円で売れるというのも魅力的だが、ドロップ率が0.001%(10万分の1)だとすれば確率はかなり低い。

放置するだけという単純な作りだけあって、多数のBOT(一定のタスクや処理を自動化するソフトウェアアプリケーション)によってバナナを乱獲しているユーザーがいるのではないかという疑いも出ている。

今のところ、レアなバナナは本数が限られているし、今後はアップデートが予定されている。うまい仕掛けを考えられれば、ゲームの人気を落とさずにいられるかもしれないが、そうでなければ、ブームはすぐに沈静化してしまう可能性もありそうだ。

渡邉 卓也:ゲームライター

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