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「今月も厳しい」営業に苦戦する男に響いた"言葉" 2人の先輩から学んだこと・学ばなかったこと

東洋経済オンライン / 2024年6月28日 20時0分

挙げ句の果てには、それを誰かのせいにしてしまう。これではうまくいくわけがない。うまくいかないことは、ほかでも同じことが起こるものだ。逆にうまくいったことは、それを磨けばいい。昨日までの自分を模倣しない。同じことを繰り返さない。これが営業でずっと成績を上げていくためのコツの1つだと思う」

日々の営業の現実から顔を背けない石元さんの姿勢から出てくる言葉に、耳が痛いと感じます。何も考えずに昨日と同じようなことを今日もやろうとしている自分が、そこにいたからです。

営業は「いつも数字が傍らにいる」

営業には数字がつきものです。

会社の営業形態によって多少設定は異なるかもしれませんが、年間目標から毎月の予算が決まり、今日はどれだけ売ってこなければといった具合に、いつも数字が傍らにいるという感じです。

私たちは月次で目標を管理していましたが、調子よく売れる月もあれば、厳しい月もあります。相手があってこその営業なので、都合よくはいきません。

今月も、厳しい状況が続いています。

月半ばでありながら、目標達成のペースから言えば丸2日分のマイナスです。焦りが押し寄せ、なんとかせねばという思いばかりが先行し、商談がうまく進みません。

そんななか、2つ先輩の大木さんが声を掛けてきました。

「いいか、営業はコツコツと数字を積み上げることが重要なんだ。どこかで大量に売ってくるのは大変だけど、ちょっと考えてみろ。自分の取引先のすべてで毎日もう1箱だけ多く買ってもらっていれば、数字は随分と違ってくるだろう。それをまずやることだ。俺は自分のルートでそれをやっている」

その考えに異論を唱える気はありません。確かにその通りですが、あまりに当たり前すぎて、すんなりと納得できるものではありません。そんな努力はすでにやっているし、たとえ1箱でも無理やり売りつけるようなことをすると、その後が続かなくなります。

そういう大木さんの営業成績は、正直なところ好調とは言えません。営業に同行したことがあるのですが、お願いセールスが多く、相手の表情を見ても、こちらに対してあまり好意的なものが感じられません。

「売れるようにすること」が仕事

そのとき、ふと以前石元さんと同行した1週間を思い出しました。石元さんは移動中のクルマのなかで、朝礼での話の続きを私に言ってくれました。

「いいか、営業の仕事はずっと同じことをしていると、そのうちに行き詰まる。漫然とルートを回っていたら売れるものも売れなくなってしまう。営業をやっていると数字に追われるのは仕方ないが、売れなくなってお願いセールスばかりしていたら、相手の気持ちはこちらから離れてしまうんじゃ。

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