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「会ってもいい」と感じさせる営業のひと工夫 リモートワークが増え、最近は顧客に会えない…

東洋経済オンライン / 2024年7月2日 15時0分

次に挙げたものは、その一つの文例です。アポイントを打診するメールの形をとっていますが、電話口でも訴求するポイントは同様です。

もちろん、扱う商材や対象のお客様によって、文章はアレンジが必要ですが、「今は忙しい」とスルーされてしまわないために、ポイントを確認しておきましょう。

「忙しさの仮面」の裏にある素顔(本音)は「レベルの低い営業に時間を使いたくない」です。

すなわち、アタリの営業だったら話を詳しく聞きたいが、事前には見極めがつかないので、とりあえず接触時間を最低限に抑えて様子を見たいということです。

そこで、メールの文面に「アタリの営業」である根拠を感じさせる要素を入れましょう。すなわち、「どんな課題を解決できるか」と「高い費用対効果を実現できる理由」です。

相手にピンポイントで刺さる文章を届ける

「どんな課題を解決できるか」を示すうえでは、「目の前のお客様に強くひもづけた表現」を意識しましょう。

これが満たされていると、お客様は「ああ、まさしく当社のことを言っているな」と感じます。

たとえば、大量に入社してくる新人に研修を行っている人事担当者が、現場のマネジャーから「もっと基本ができるようになってから配属してほしい。現場の指導が大変だ」と言われているとします。 

そんな人事担当者のところへ「特に、大量入社した新人の育成に悩む企業様へ、現場の上司の育成負担を軽減するような入社時研修を……」と書かれたメールが来たら、その人事担当者としては「話を聞いてみたい」と興味が湧くはずです。

お客様の課題を具体的に明記すると、文面に「引っかかり」ができ、お客様が「そうそう!」と共感するチャンスが生まれます。

課題解決力をわかりやすく示すためには、「売上アップ/コスト削減を図りたいお客様へ」のように漠然と伝えるだけでは足りません。

まず、前提として「どのように売上を上げるのか」「どのようにコストを削減するのか」といった、具体的な方法を深く理解していることが重要です。

そのうえで、「一般的なお客様」に語りかけるのではなく、悩みを抱えた目の前にいる「1人の人物」に伝えるのだということを意識しましょう。その人物がどんな状況に置かれて、誰とどんなやりとりをしているか、というところまでイメージし、文章で表現するのです。

そのために、社内にあるお客様の事例を徹底的に研究しましょう。事例研究とは、単に事例の存在を知るだけで終わらず、「うまくいった案件に共通していることは何か」「うまくいった案件といかなかった案件の違いはどこにあるか」を言語化することまでを指します。具体的な課題解決の過程や方法を詳しく説明できることが重要です。

入口段階で「費用対効果」をどう示すか

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