動物の赤ちゃんの顔「可愛さ」を感じる黄金比とは 赤ちゃんの「愛くるしい姿」は立派な生存戦略だ
東洋経済オンライン / 2024年7月7日 16時0分
〇幸せな気持ちになる
〇意欲が向上する
〇集中力が高まる
〇ポジティブな思考になる
実際、赤ちゃんのニオイにより、脳内にドーパミンが増えると、母親は育児の不安や疲れが軽減されるとともに、赤ちゃんへの愛情が高まり、前向きな気持ちで育児を楽しめるようになるという。
私も、甥と姪が小さかった頃、彼らのニオイから多くの元気と活力をもらっていた。
確かに、独特の心地よいニオイが彼らからはするのである。「ゆうちゃん、あれ買って!」といわれれば、ホイホイ買ってしまうダメ伯母で、いつも妹に怒られている。
ニオイと鳴き声で自分の子どもを識別
また、野生下の動物の多くは、子どもが群れている中、自分の子どもをニオイと鳴き声で瞬時に識別することも、よく知られた事実である。
哺乳類がもつ五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のうち、最も古い感覚は嗅覚といわれている。嗅覚は、大脳辺縁系と呼ばれる本能を司る古皮質と共に、魚類や両生爬虫類でも比較的よく発達し、機能している。最も古い感覚の嗅覚をも戦略に取り入れて母性を誘導するとは、赤ちゃんの生き残り作戦はすごい。
しかし、ここにまた例外がいる。クジラ類である。彼らは脳に他の哺乳類がもつ嗅球(ニオイを司る脳の部分)が存在しない。ということは、基本的にニオイは嗅げない。
そもそも水中生活に適応した彼らにとって、ニオイはあまり重要な感覚ではなくなったようであり、そのため、クジラ類の嗅球は退化したと推測されている。それでも、親子のイルカを見ていると、親は愛情たっぷりに育児をしている様子で、子どもはニオイという戦略がなくとも多くの愛情を注いでもらっている。
ちなみに、赤ちゃんの魔法のニオイは、種差はあるが生後6ヶ月前後で徐々に消失していく。
田島 木綿子:獣医師、国立科学博物館動物研究部脊椎動物研究グループ研究主幹、筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授、日本獣医生命科学大学獣医学部客員教授、博士(獣医学)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
人間とコウモリ「意外な共通点」から覚える親近感 一見すると哺乳類とはかけ離れた印象を持つが
東洋経済オンライン / 2024年7月4日 16時0分
-
目玉はパンダ・クマ・モモンガなど約200点の剥製が並ぶ「哺乳類の大行進」 九州初上陸の「大哺乳類展」
RKB毎日放送 / 2024年7月3日 17時40分
-
ラッコが「愛情表現」で血まみれになる納得の理由 最初は「鼻でつつく」など平和的に始まるが…
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 20時0分
-
なぜ人間には「浮気をする人」と「誠実な人」が存在するのか…人間が「完全な一夫一妻制」とは言い切れないワケ
プレジデントオンライン / 2024年6月21日 17時15分
-
森林総合研究所と日本獣医生命科学大学が共同でアライグマにおけるマダニの寄生状況を調査 ― より多くのマダニを運ぶアライグマはオス、顔と耳に集中するマダニ寄生
Digital PR Platform / 2024年6月17日 20時5分
ランキング
-
1「ぐっすり眠れない人」今すぐ摂るべき5つの食材 「眠りを誘うホルモン」が睡眠の質を高める
東洋経済オンライン / 2024年7月6日 21時0分
-
2日産新型「セレナ“ミニ”」登場は? シエンタ&フリード対抗の「小型ミニバン」は? 実はあった「小さな3列車」 ユーザーの声いかに
くるまのニュース / 2024年7月6日 7時40分
-
3「二重あご」になっちゃう理由 実は肥満だけじゃない 原因&改善法を美容外科医が解説
オトナンサー / 2024年7月7日 7時10分
-
4浴室リフォームを決意、どんな補助金が使える? 「省エネリフォーム」に関する補助金は多い
東洋経済オンライン / 2024年7月7日 8時50分
-
5何もしてないのに「バッテリー上がり」した! 真夏の「突然のトラブル」どう防ぐ? いつか起こり得る「エンジンかからない」どう対処するのがOKか
くるまのニュース / 2024年7月6日 18時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください