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スーパーのチラシを見る人の投資力が上がる理由 日々の価格チェックがなぜ投資に役立つのか

東洋経済オンライン / 2024年7月10日 17時0分

野菜の値段が上がる要因は天候以外も考えられます。たとえば戦争が始まってしまい、燃料となる原油価格が上がると、野菜の値段も上がることがあります。原油価格が上がると、野菜を収穫する機械の燃料代や輸送費が上がるからです。原油は先物の投資商品としても扱われており、実は間接的に投資商品の値動きを知ることと関係しているのです。

もっと言えば、野菜を原料に加工食品を作っている企業は材料費が上がるので、利益が減って業績悪化=株価が下落する、というところまで想像することができます。チラシに載っている商品から、投資のシミュレーションができるのです。

もちろん最初からここまで考える必要はありませんが、食品に絞って価格の動きを知っていくと、そこからいろいろな分野に派生させることができますし、食費の見直しにも役立ちます。まずは価格の動きに意識を向けて、チラシをチェックすることから始めてみてください。

ニュースを見てから動いても遅い

商品の価格変動が大きいと、ニュースでも取り上げられます。しかし、報道された時点で、その情報は古いと考えたほうがいいでしょう。多くの人がその情報を見て行動するからです。

たとえば2022年後半〜2023年にかけて、「小麦価格が高騰し……」といったニュースがあちこちで流れていました。しかし、小麦価格に連動している投資信託(1695:WT小麦)の価格推移を見ると、高騰しているのは2022年前半。2022年後半〜2023年にかけては、むしろ下落傾向となっているのです。つまり、2022年前半に価格上昇した事実が報道されるのは、必ずそれ以降になるのです。

実際は為替なども複雑に絡むので、日常生活で見える価格とはズレる面もありますが、いずれにしても、ニュースは価格変動が起こった後のタイミングで発信されるということを知っておいてください。投資家はニュースが出たときには既に投資済みで、ニュースを見て「高値でも買いたい」と思った人たちに売ってあげることで利益を出しているのです。

人と同じことをしても、良い結果は得られません。良い結果を得るためには、日々の価格チェックがすべての始まりです。「今日は価格が下がっているからこんなアクションを取ろう」と、自分ならではの行動基準を身につけることが重要です。

角田 和将

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