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日本にじわじわ侵食「中国系チェーン店」驚く実態 一見するとわからない、カフェやバーが増える

東洋経済オンライン / 2024年7月11日 8時20分

中国の外食企業は、ガチ中華が集積する池袋か日本語学校や中国人向け予備校が連なる高田馬場を日本進出の皮切りにすることが多いが、Helen’s barは日本人の若者もターゲットにし、渋谷に1号店を出した。

コロナ禍でスマホ注文が浸透したことで、中国人スタッフだけでも日本人客に対応しやすくなった。今後“ガチ中華”が集積する池袋に2号店を出店し、日本で50店舗の展開を目標にしている。

同社は海外展開を加速するため、6月末にシンガポール取引所に上場を申請した。今後インドネシア、ベトナムでの出店を検討しているという。

ところで中国外食チェーンの日本進出というと、火鍋や麻辣湯など本場の“ガチ中華”を思い浮かべる人が多いだろう。

だがコロナ禍に入った2020年以降だと、2020年の「奈雪的茶」(2021年9月に閉店)、「蜜雪氷城(MIXUE)」「Cotti Coffee」など、一見しただけでは「中国系」と分からないカフェ系業態の進出が目立つ。

中国国内はレッドオーシャン化

Z世代消費者の台頭で急成長した新しい業態に、参入企業が殺到してレッドオーシャン化し、好条件の立地への出店余地がなくなってきたことや、景気後退で値下げ競争が加速し国内では利益を出しにくくなったことが背景にある。

中国メディアによるとHelen’s barが属するバー業態は、中国市場で業界上位5社の合計シェアが2.2%にとどまり、カフェ業態に比べると競争が緩やかだが、コロナ禍で「夜のお店」の中国リスクが身に染みたのだろう。

日本の外食企業は人口減と円安を背景に海外進出を進めるが、14億人の人口を抱える中国で大きくなった外食企業も、その国あるいは企業特有の事情で海外に出ざるをえないということだ。

浦上 早苗:経済ジャーナリスト

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