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仕事がデキる人か一発でわかってしまう「相槌」 安易なリアクションは会話を止めてしまう

東洋経済オンライン / 2024年7月12日 15時0分

先ほど挙げた例で言えば、

「この商品、発売早々とても評判がいいんですよ」

「すごいですね、若い人に人気が高いそうで、新しい市場の開拓ですね」

「デザインに苦心したんですが、どうご覧になりますか?」

「すごいですね、この部分の色と形に、これまでに無い特徴がありますよね」

こうなれば、相手としても「そうなんです、その点につきましては……」という具合に、やり取りが続いていくでしょう。皆さんも周りで「すごいですね」と表現する人がいたら、すかさず「どこが、どんな風にすごいんですか?」と問いかけてあげると、当人にとっての気づきにつながると思います。

その上で、さらに一歩進めて「自分だけの表現」を、少しずつ工夫してみるのもお勧めです。

古い話で恐縮ですが、例を挙げてみます。それは、私がTBSで「ニュース23」を 担当していた頃の話です。夫のたとえ話となり恐縮ですが、身内で気軽に例として使いやすいためと、ご理解、ご容赦下さい(笑)。

その年、投手として日本最速記録を達成した与田を取材に行った日に、筑紫哲也さんから「与田投手の球って、どれくらい速いの?」と尋ねられました。普通なら「すごいんですよ、何と157km!」と答えるところで、私は他の表現を使ってみました。

「球場でお客さんにインタビューしたのですが、与田投手が投げると『首が疲れる』と言うんですよ」

すると、筑紫さんは「何のこと?」という顔。おそらく、カメラの先にいる視聴者の皆さんも首を傾げたと思います。

そこで私は種明かしを。

「そのお客さんは、スピードガンの表示が見にくいお席だったようです。だから、彼が一球投げる度に、1回1回、首をひねって確認する必要があったので、『首が疲れる』となったようです」

視点を変えてユニークな表現を考える

この場合、単に「すごい」を連発するよりも、受け手には強く印象に残ったかもしれません。最初はなかなか難しいかもしれませんが、1つのヒントとして「視点を変える」という意識を持つというのはお勧めです。

球速の例で言うと、「157km、すごい!」という数字を使った直球の表現から、「首が疲れる」という変化球の表現へ、見方をちょっとズラすだけでユニークな表現は生まれるものです。

ほかにも、美味しい物を食べた時などに、「すごく美味しい!」ではなく、「今日はみんな食べるのに夢中で、口数が少ないね!」 と、より実感を込めてみると、誰もが「そうそう」と頷いてくれるでしょう。

これからは「すごい」だけで済ませるワンパターンから卒業して、自分なりの表現法を工夫してみませんか? トライすると結構大変なものですが、こういう努力から自分なりの表現や個性が生まれると信じています。私からの宿題です(笑)。

木場 弘子:フリーキャスター

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