「腐敗臭がする父の家」20年ぶりに見た"衝撃光景" 離婚後、独居する「片付けられない父」を訪ねたら…
東洋経済オンライン / 2024年7月13日 10時0分
リビングは床が見えている程度の物量だが、とにかく生ゴミ系が多かった。一方、2つある和室と1つの洋室は生ゴミではなくモノが多い。和室の畳にはたくさんの木箱が無造作に置かれている。
開けてみると、中に入っていたのは年代モノの食器や陶器など。本棚には、水墨画の作品集、楽譜、新聞記事や図鑑のページを切り抜いてまとめたファイルなどが保管されていた。
多趣味な父親の姿をさらにうかがい知ることができたのは、書斎にしていた洋室だった。部屋を埋め尽くしているモノの8~9割が切手なのだ。
「あの切手だけは捨てないでほしい」
父親から息子にはそう伝言があったという。日本の切手だけではなく海外のモノまで綺麗にファイリングされたアルバムが何冊もあった。ファイリングしきれずに床に散らばっている切手もあったものの、好きなモノに関しては片付けたいという気持ちはあったのだ。
父親の部屋はなぜこんな状況になってしまったのか。現場の見積もりを担当したイーブイの二見信定氏が話す。
「お父さまはこの部屋に20年以上ひとりで住んでいました。息子さんはお父さまがこの家の前に住んでいた部屋にも行ったことがあり、そのときも今ほどではないですがだいぶ散らかっていたようです。
その前は家族全員で住んでいた時期もあったそうですが、お父さま一人だけが“片付けられない兆し”があったと息子さんは言っていました。お父さまの実家もモノでだいぶ散らかっていたといいます。そういった環境で育ってきたことが影響しているのかもしれません」
「だらしないというだけで依頼をするのは申し訳ない」
父親、母親、娘、息子の家族全員で住んでいたときもあったが、家庭環境はけっしていいものではなかった。理由が“片付け”にあったかは定かではないが、父親と母親は不仲で、家庭内別居のような状態が続いていたという。
愛があるうちはお互いの欠点そのものを可愛く思えたり、見て見ぬふりをできたりするものだが、それも長くは続かなかった。そして夫婦は離別の道を選び、子どもは母親が引き取ることになったのだ。
以来、父親と子どもたちは疎遠になっていたが、父親はある日、病を患い入院することに。再婚せずにひとりで暮らしていたため頼れる人はおらず、息子が20年ぶりに父親の部屋を訪れた。そのときの部屋の様子は冒頭に記した通りだ。
「生ゴミだけでもすぐに片付けてほしい」
大家からそう言われ、子どもたちで片付け始めてみたものの、自分たちだけではどうにもできないほど状態は悪かった。こうして、イーブイに依頼をすることになったのだ。
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