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TBS退職→Netflixと5年契約「50代P」選んだ道 「不適切にもほどがある」「俺の家の話」手掛けた

東洋経済オンライン / 2024年7月18日 12時30分

「これまですごく作りたいものを作ってきました。でもそのとき、55歳。このままTBSに居続けて頑張っても1年に1本、あと数本しか作れない。石井ふく子さんのように90歳まで番組を作り続けることができるとは思えないので、だったら違う形態を試してみたい。TBSを円満に退職して、フリーになって、TBSで培ってきたスタッフを起用してまたドラマを作れるなら、それがいいかなって思いました」

そんな思いで、Netflixと5年間にわたり新作シリーズ・映画を複数製作する契約を結んだというわけです。7月11日の発表時にはNetflixの日本オリジナルコンテンツ制作を統括するコンテンツ部門バイス・プレジデント坂本和隆さんが磯山さんとパートナーシップを組むことに期待しているコメントも発表されています。

制作する立場から地上波とNetflixのドラマを比較すると、Netflixの場合は世界190以上の国と地域で同時に視聴してもらえるチャンスがベースとしてあり、予算も大きく、労働環境の整備が進んでいることも実感したそうです。これもまた新たな道を選んだ理由と言えるもの。

視聴スタイルが多様化している現状にも思うことがあるという磯山さん。「1週間に1時間、決まった曜日に視聴者をテレビの前に連れてくることには、限界以上の限界を感じています」

放送当時、世間で大きな話題になり、賞レースで受賞も続くドラマ「不適切にもほどがある!」で再び身に染みた「地上波の醍醐味」があったからこそ、余計に思うことなのかもしれません。

「ふてほど」放送中にNetflix契約を決めていた

「1週間溜めて放送することで、視聴者の“期待&リリース”のような感覚を覚えたのが『不適切にもほどがある!』。なかなか味わえるものではありません。たまたま上手くいったからであって、『早く金曜日が来てほしい』なんて言われる作品はTBS全体でもそう多くはない。3カ月かけてちょっとずつ喜びを得ることができるのも地上波ドラマならでは。地上波でドラマがヒットするということはこういうことだったなと思いました」

「不適切にもほどがある!」を放送している段階で実はNetflixとフリーで契約する道を心に決めていたと言います。「自分にとって地上波で放送する最後の作品に相応しく、地上波でしかできないような企画でもありました。この作品で終われるなんて、これ以上のことはなかったです」

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