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スタバが「会社員の思いつき」から生まれた必然 成功秘話に隠された2つの重要な要素とは?

東洋経済オンライン / 2024年7月20日 16時0分

そもそも、人間のアイデアとはどのようにして生まれてくるのでしょうか? 

そのベースには、必ず、強い目的意識(問題解決を模索する意識)が存在しているのは間違いありません。

しかし、問題の解決に役立つ「思わぬアイデア」というものは、論理的に考え続けるだけでは生まれてきません。むしろ頭をぼんやりとした状態にして、全く関係のない色々なことが、何の脈絡もなく、自由に頭の中を去来する状況になっている時に生まれるのです。

無意識のうちに脳内で記憶の整理などが活発に行われているという「寝起き間際のレム睡眠中」に、そういうアイデアが生まれてくるのを、実際に体験した人も多いのではありませんか?

つまり、多くのアイデアは、複数の異質のものが交錯した時に閃くと言え、そのためには「強い問題意識」と「脳をぼんやりとした状態で自由に遊ばせておく能力」の2つが必要であるとも言えます。

ですから、「仕事熱心だが、堅物ではなく、遊び心もある」人は、しばしば良いアイデアを思いつくのです。

「アイデア」はまさに「人間の脳の活動のハイライト」とも言えるものです。

「人類の進歩の全ては、常に誰かのアイデアによってもたらされてきた」と言っても過言ではないでしょう。

自らアイデアを生み出す能力がなければ、あるいは人が出してきたアイデアを素直に評価する能力がなければ、何人も、自分の人生に転機をもたらすことはできません。

「思いもよらなかった解決策」の生まれ方

脳はぼんやりした状態になると、自分の中の膨大な量のメモリーをスキャンして、まとめたり並べ直したりする習性があるようです。

ですから、どこかに強い「問題意識」がデンと居座っていると、これに引っかかるものも出てきます。「思いもよらなかった解決策」はこうして生まれるのではないでしょうか?

しかし、脳がせっかくぼんやりした状態に置かれて、色々なメモリーをスキャンしてくれても、そこに蓄積されているメモリーが全てありきたりで、代わり映えのしないものばかりだったら、良いアイデアが生み出される確率は低いでしょう。

逆に、もしその人が色々なことに興味を持つ人で、なんでも体験してみたがる人だったら、その人の脳の中に蓄積されているメモリーも、おそらく多種多様なものになっているでしょうから、その人はきっと多くの優れたアイデアを生み出すでしょう。

多くの女性が手でやっていた「縫い物」を自動化しようとする試み(ミシンと呼ばれる機械の発明と改良)は、古くから多くの人たちの手でなされてきていましたが、数多くの最も重要な発明をしたのは、1800年代の中頃にボストンで機械工をしていたエリアス・ハウという人でした。

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