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12気筒+モーター「EV前夜」のランボルギーニ 6600万円の値札をつけて「レヴエルト」が発売

東洋経済オンライン / 2024年7月22日 12時0分

背景にある考え方は、(おそらく)いたってシンプルだ。英語でいうところの“太陽が照っている間に干し草を作れ”である。12気筒とか8気筒エンジンの市場があるうちに、「作って売ろう」と考えていても不思議じゃない。

自動車ファンとしては感傷もある。たとえば、マイケル・マン監督の映画『フェラーリ』(2023年)には、12気筒や8気筒の快音を響かせる1950年代後半のレーシングカーが続々と登場してきて、「素敵だなぁ」と昔の自分の気持ちを思い出した。

ランボルギーニは、2023年夏に「ランザドール」と名付けたピュアEVをお披露目した。現時点ではコンセプトモデルだが、2028年には路上を走り出すという。

そのときに12気筒エンジンはどうなっているか。予測するのは難しいが、いまのところランボルギーニは、12気筒エンジンをフル活用している。

V12エンジン+モーター×2=1015馬力

新型車のレヴエルトは、これまでの12気筒モデル「アベンタドール」から、上記のランザドールへの橋渡しのような時期に、新開発をうたう12気筒エンジンを搭載して登場した。排気量は、6498.5cc。

しかも、2基の電気モーターも加勢するプラグインハイブリッドで、従来のいかなるモデルをもしのぐ1015馬力(746kW)の超パワフルなモデルとして。

レヴエルトで意識したのは、「技術とドライブフィールの関係だった」と、本社技術部門のトップ、ロウフェン・モア氏が語っている記事を読んだことがある。

ここには、ハンドリングやパフォーマンスを向上させるだけでなく、ランボルギーニらしさを感じられるように、あえて12気筒エンジンの“ラフなフィーリング”を盛り込んだとも書かれていた。

この“ラフなフィーリング”がなにをさすのか、私には特定できないが、おそらく運転者の技量しだいで速くも走れれば、トリッキーな動きもする、ということではないかと思う。

昨今の高性能車における、あらゆるネガをつぶして、スムーズな運転感覚を追求するクルマづくりとは異なる思念が、モア氏にあったのだろうか。

とはいえ、である。日本のサーキットで乗ったレヴエルトは、「ウルトラ」とやはりつけてもいいかなと思うほど、スムーズな操縦性を感じさせたのだ。

インテリアは液晶パネルが並ぶスタイルに

ボディデザインは、クルマ好きならすぐランボルギーニだと言い当てられる個性的なもの。フロントとリア、ふたつのセクションを組み合わせたようで、ドアは「クンタッチ(カウンタック)」の時代からのトレードマークといえる、後端が上に跳ね上がるシザードア。

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