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東京メトロ東西線一部運休「代行バス」輸送の裏側 14バス事業者が集結、見慣れぬ京急バスも登場

東洋経済オンライン / 2024年7月29日 7時30分

東西線の代行輸送を行う都営バス(東陽町にて、筆者撮影)

さる5月11~12日に、首都圏の交通網で大規模な輸送計画が実施された。東京メトロ東西線・南砂町駅工事に伴う一部区間運休で、振替輸送が行われたのである。

【当日の写真を見る】関東バス、京王バス、国際興業バス、千葉中央バス、都営バスによる東京メトロ東西線の代行輸送

駅間停車を減らす、列車遅延の防止を図るのが目的

この工事は混雑が激化する東西線において、ラッシュ時間帯に駅と駅の間で先行列車待ちの停車を避けるために、南砂町駅のホームと線路を改良し、1面2線から2面3線に許容量を増やし、駅間停車を減らそうというものである。南砂町駅は地下駅で建設されているため、改良工事を行うには相当な期間と手間がかかる。今回は工事が進行し、線路を切り替えるために利用状況が落ち着いている土日を狙って実施されたものだ。

この2日間は、同線の中野―東陽町間と西葛西―西船橋間のみで電車の運転が行われ、途中の東陽町―西葛西間は、終日にわたって電車の運転は行われなかった(西葛西―葛西間は区間列車を運転。葛西で西船橋駅方面行きに接続)。

東京メトロでは、運休区間を経由する場合はほかの鉄道への振替輸送を利用するように促していたが、実際のところ相当大回りすることになるので、運休となる東陽町―南砂町―西葛西間に列車代行バスの運行も行った。

東西線の混雑は全国的にも有名で、通常の代行としてのバスのキャパではオーバーしてしまうことは明らかであった。筆者が、当日現地取材でとても驚いた光景がある。それは、頻繁に発着を行う代行バスの姿だ。

しかも、さまざまなバス事業者が代行輸送に加担していた。都営バス、京成バス、東武バス、さらに東西線の沿線では見ることのないバスも加わっていた。南砂町駅のバスロータリーでは、普段そこにいるはずのない京急バスと国際興業バスが並ぶという不思議な光景を目の当たりにした。

色とりどりのバスが運行

代行輸送で運行したバス事業者は、確認しただけでも10社局ほどにものぼり、色とりどりのバスが東西線運休区間を代行した。

乗車の際には、スタッフが同区間を経由する乗車券(定期券)を確認し、そのまま乗車する。ある程度席が埋まると、発車していくという体制で運行を行っていた。

車両のダッシュボード付近は、号車番号と思われる札が掲げられ、100番単位が表示されていたことから、かなりの台数が関わっていたと感じた。

ホットな話題としては区間列車の運転でスタフ閉塞(1つの駅間で1つのみの通票を使用し、その通票を持っていない列車は出発しないと定めることにより閉塞を実現する方式)がよく取りあげられていたが、この代行バスの輸送もどのように行っていたのか気になるところだ。

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