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「儲かっている企業が多い地域」東京が4位の衝撃 「売上高経常利益率ランキング」1位はどの県?

東洋経済オンライン / 2024年8月1日 7時0分

一企業の売上高がこれら一国全体の経済規模に匹敵する水準とは驚くべき大きさです。

経営状況の良し悪しはこの数字に表われる

それでは、都道府県でみるとどのような姿が現われてくるでしょうか。

下の図表では、総資本経常利益率、売上高経常利益率、売上高当期利益率、経常利益について、各都道府県での中央値を示しています。

「総資本経常利益率(経常利益÷総資本×100)」とは、企業が自己資本や他人資本を問わず経営活動に使用する資本に対して、どれだけの利益をあげているかを示す指標です。資本単位当たりの収益性は高いことが理想とされます。

また、「売上高経常利益率(経常利益÷売上高×100)」とは、売上高に対して経常段階での利益をどの程度あげたかを表わしています。この値が高いほど損益に関係する経常収益、経常費用の管理が相対的に良好であることを示しており、企業の経営状況が良いとされています。

「売上高当期利益率(当期純利益÷売上高×100)」とは、売上高に対して税引き後の最終利益をどの程度あげたかを表わす指標です。この利益は利益留保の対象となるもので、低いと利益留保も低くなり、株主に対する配当もできなくなる可能性も出てきます。

実は佐賀県が日本のナンバーワン?

図表をもう一度みると、売上高経常利益率の高い上位10都県が並んでいます。これによって、どの地域がビジネスにおいて相対的に優れたパフォーマンスを見せているのかがわかります。

経常利益自体は、東京都が約1663万円(中央値)で突出して高くなっています。

しかし、売上高経常利益率が最も高いのは、実は3.18%の佐賀県でした。佐賀県は、総資本経常利益率が47都道府県で唯一4%台だったほか、売上高当期利益率も2位でした。

ディスカウントストアを経営しているダイレックスや、対外診断用の医薬品を製造するミズホメディーなどが、大幅な経常利益をあげるなど高い利益率を生み出しています。

2位にあがった福井県は、北陸地区最大手の総合商社である三谷商事や、長繊維の浸染、捺染、精錬、樹脂加工など総合染色加工の国内トップ企業であるセーレンなど、優良企業が多くあります。

売上高経常利益率の中央値が3%以上となっているのは、佐賀県と福井県のみであり、総じて堅実な経営を行なっていることが示唆されています。

地域特有の魅力に「ビジネスのヒント」が

他方、大都市を抱える東京都、大阪府、愛知県もまた、それぞれの特徴を活かした活動が行なわれています。

東京都は、国内外の企業が本社を構え、多岐にわたるビジネスが展開されています。大阪府は、製造業や商業が盛んで、独自のビジネス文化が根付いているといえます。

愛知県は自動車産業を含め製造業が強みで、世界的に有名な企業が多く集まっているため、非常に強い競争力のある企業が集積しています。

近年では地方の企業も注目を集めています。

例えば、北海道や福岡県、広島県などは観光や地域特産品の販売が好調で、地域経済に貢献しています。また、IT技術を駆使した企業が東北地方で急成長しているなど、地域ごとに特色があります。

最後に、これらのランキングを通じて、ぜひ地域経済やビジネスの面白さを見つけ出してみてはいかがでしょうか。

日本中に広がる企業たちが、地域ごとに特有の魅力を持っていることを知ることで、将来への展望や地域に対する理解が深まることでしょう。

帝国データバンク 情報統括部

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