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「ベストレストラン」日本の店がTOP10に入るには 世界1位はスペインの店 日本の店で最高は15位

東洋経済オンライン / 2024年8月2日 12時0分

→『「アジアのベストレストラン」1・2位に日本の快挙』の記事はこちら

プロが語る「スペインの店が1位」の理由

それでは、2024年に世界1位を獲得したのはどんな店なのだろうか。

世界1位は、スペイン・バルセロナの「ディスフルタール」。2014年開業、スペインの食文化を再解釈した独創的でモダンな料理を提供している。最近では、2022年には3位、2023年は2位と順位を上げてきていた。

「ディスフルタール(「楽しむ」という意味)」は、前衛的な料理で世界に名をとどろかせたスペインの名店「エル・ブリ」(2011年に閉店)の料理を開発していた3人の料理人によるレストランだ。

伝統的な風味を生かしながら、料理を楽しませる革新的なアイデアや遊び心あふれる非日常の体験を提供している。

「ディスフルタール」の料理について、同店で2023年に研修した料理人の赤木渉(あかぎ・あゆみ)氏は次のように述べる。

赤木氏は東京・永田町にあった「レストラン サンパウ」の料理長として、スペインの著名シェフ、カルメ・ルスカイェーダ氏の世界観を日本で伝えてきた。

「『ディスフルタール』が1位というのは納得です。今回、主にかつての『エル・ブリ』中心メンバーが携わる店3軒で1カ月ずつ研修して来ましたが、その中でもクリエイティブという観点で段違いだったのが『ディスフルタール』でした。

『ディスフルタール』は『エル・ブリ』がかつて切り開いた、料理の見た目で味の想像がつかない、驚きと楽しさをもたらすコンセプトはそのままに、より美味しく、そしてより進化した少量多皿の料理を提供しています。

たいていの料理は僕らプロが見れば、奇抜に見えても、ネタ元がどこの何の料理かとか、どれくらいの手間がかかるかとかがおおよそわかるものです。だけど、ディスフルタールの料理はそういうものがまったくなくて、着眼点や発想力、センスがすごかった。そこそこセンスの良いシェフが10年、20年腕を磨いてできる次元のレシピではありませんでした。

『ディスフルタール』には料理開発のためのラボがあって、そこで100回でも200回でもテストを繰り返していました。それだけ人員の余裕もある店でした」(赤木さん)

順位はその国のレストランの存在感を象徴

このランキングに先立って、3カ月前の2024年3月に「アジアのベストレストラン50」が発表された。

そこではアジアの1位(セザン)2位(フロリレージュ)と日本のレストランが占め、50軒のなかに東京や大阪、福岡などから9軒がランクインするなど、アジアの中での日本のレストランの存在感を感じさせる結果だったのは記憶に新しい。

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