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パリの街並み「中国企業だらけ」の不思議な光景 現地中国人は「中国にいるのと変わらない」

東洋経済オンライン / 2024年8月10日 10時0分

日本では東京と大阪に複数店舗を出店しており、海外店舗数は2024年7月で100店舗に達した。

ヨーロッパでは2022年1月のロンドンを皮切りに、イタリア、オランダにも進出している。フランスには2023年に1号店をオープン、ルーブル店は同国4店目だが、創業者の王寧CEOが開店セレモニーに駆けつけるなど、気合が入っている。

POP MARTは「ルーブル出店はヨーロッパ戦略における重要な店舗で、世界的な知名度と信頼性を高める一歩」と述べた。

中国で競争が激化しているティードリンクチェーンの期間限定店舗も相次ぎオープンし、中国人観光客、現地在住の中国人、そしてフランス人でにぎわっている。

高級路線の火付け役で、チーズティーをはやらせたHEYTEA(喜茶)は7月5日、若者でにぎわうパリの11区に8月15日までのポップアップストアをオープン、初日は1000杯、1万ユーロ(約160万円)を売り上げたという。同社は6月末時点でイギリス、アメリカ、オーストラリア、韓国、マレーシア、カナダに店舗を展開する。

「東洋のスタバ」もパリに

同22日には、雲南省昆明市で創業した覇王茶姫(CHAGEE)のポップアップストアがパリのターミナル駅であるサン=ラザール駅近くにオープンした。

中国テイストを前面に打ち出し、「東洋のスターバックス」を目指す同社は、パリの店舗も青磁器をイメージしたSNS映えする装飾を施して話題になっている。

同時に、アテネ五輪の陸上男子110メートルハードルで金メダルを獲得した中国の劉翔ら7人の著名アスリートを「健康大使団」に任命し、スポーツマーケティングも仕掛ける。覇王茶姫は海外に100店舗超を展開するが、マレーシアやシンガポールなど東南アジアに集中しており、ヨーロッパ開拓はこれからだ。

中国の小売り・外食企業が五輪期間に続々出店する狙いは大きく2つある。まず、パリを訪れた中国人旅行者や現地在住の中国人に訴求し、SNSなどで話題を生むことだ。

メディアの報道によると、パリ観光局はオリンピック・パラリンピック期間中に1530万人がパリを訪れると試算。ほとんどがフランス人で、外国人観光客は1割の150万人にとどまるが、中国人と日本人はかなり来ると見込まれている。

旅行データ分析会社ForwardKeysが五輪開催中の7月26日から8月11日までのパリを発着する国際線予約を分析したところ、日本と中国からの渡仏が最も伸びている。

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