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阪急電鉄「プライベース」乗りたくなる仕掛け ハイグレードの有料着席サービスが7月に開始

東洋経済オンライン / 2024年8月24日 7時30分

従前から折り返しの手順は、降車側ドアを閉めて転換クロスシートをバタンと自動で一斉反転させ、乗車側ドアを開いた。しかし、プライベースの回転リクライニングシートでは全席の同時回転は前後で干渉するため、1列おきの2段階アクションが必要になる。そのため操作は他車と別個に、アテンダントが車内確認してから行い、少しだけ時間を要する。だから、ドアは開くも「車内準備中」の札を吊り下げたロープが張られており、簡易な清掃を終えてロープを外して、乗車開始となる。

「すごいね」の声も上がる阪急のインテリア

車両真ん中という一風変わった配置のデッキから客室へ踏み込む。全体にブラウン系の落ち着いた空間が広がり、おのずと大声は自制しつつ静かに着席…といった雰囲気ではあるが、それでも「すごいね」との声が聞こえる。細かい観察はこれから行うとして、片側2人掛け、片側1人掛け配置の大きな座席は、濃い茶色の木製フレームと「ゴールデンオリーブ」と称する濃緑のモケットが相まって阪急らしいレトロモダンと言うか、クラシック寄りの重厚さがある。ホワイトベージュの革の枕カバーには、「PRiVACE」とロゴが入っている。

神戸線特急、宝塚線急行と並んで三複線に滑り出すと、やがて他線の列車をリードして中津を通過、淀川橋梁の渡河となった。客室内は全面的にカーペット敷きのために足の感触が柔らかいとともに、吸音性をもつため、鉄橋を渡る音は心持ち静かだろうか。十三に停車。京都側車室は全席が埋まった。おそらく大阪側の車室も同様と思う。

続いて千里線接続の淡路に停車。大規模な連立化工事が進んでおり高い高架橋がそびえているが、まだ桁が渡っていない部分も残る。以後は京都線特急らしい爽快な足取りとなり、阪急の路線上にあるOsaka Metro堺筋線の東吹田検車場を右に見たのち、続いて過日に報道向け試乗会でも訪れた正雀車庫を構える正雀を通過する。

試乗会で伝えられたプライベースの魅力

さてと、試乗会での取材成果を交えながら、プライベースのあれこれに目を向けてゆきたい。

客室は中央デッキを挟んで前後2室。座席番号は大阪側車室が1〜7番と若く、京都側は8〜14番の数字が続く。

旅行者としては大阪梅田から乗る機会が多いので感覚的に大阪→京都の向きを下りのように捉えがちだが、京阪間の路線はJRは言わずもがな、阪急京都線も京阪電車も京都→大阪方向が下りである。そのため阪急京都線の1号車は大阪梅田方先頭車で、京都行きでは座席番号も数字の若い方が後ろになるわけだ。

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