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新NISAで保有続けるのは資産形成として非効率だ 含み損を抱えれば非課税であっても意味なし

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 16時0分

新NISAを新しく始めるにあたり、仲介の証券会社はどのような基準で選べばよいでしょうか(写真:umaruchan4678/PIXTA)

85歳の現役投資家・石井勝利氏は、「お金の知識だけをつけても、お金が集まってくる人にはなれません。“お金の知恵”を身につける必要があります」と言います。石井氏の新刊『85歳、現役・投資家のお金の哲学』から、一部抜粋、編集して、その意味するところをお届けします。

証券会社の選び方の基本

新NISAを新しく始めるにあたり、仲介の証券会社はどのような基準で選べばよいでしょうか。既にトレードを行い、1、2社を活用している人は、それでよいでしょう。

問題は、新しく新NISAで証券会社を選ぶ人の基準です。手数料で安いのは、ネット専門のサイトです。SBI、楽天、auカブコム、松井、マネックスといったもの。それに対して、野村、大和、みずほ、SMBC日興といった大手証券は、新規上場に関する業務は強いが、頻繁に売買するとか、チャート、板情報、企業情報などを見るには、いまいちの問題があります。

これら大手は、昔からの大口の顧客を大切にし、手数料も高いのが一般的です。また、企業情報についても、素早さという点ではネット専門の証券に劣ります。新NISAをやる場合には、通常の売買も行うほうが、銘柄の選択やタイミングの点で都合がよいのです。

新NISAだからといって、このワクに永久に入れておくのは、賢明ではなく、株価変動、相場の流れに応じて売買を行い、収益を高めながら、なおかつ非課税であることのほうが、恩恵を受けられます。

その点から言うならば、通常の売買もできて、新NISAにもお金を入れられる中長期のスタンスで投資する両にらみのほうが、非課税の制度の恩恵を受けやすいのです。

にもかかわらず、銀行などが勧めた金融商品を半永久的に保有するのは、利益どころか、含み損を抱えることになり、非課税制度の意味はまったくなくなります。

このように、新NISAは、投資の一環として、右肩上がり、長期の企業成長を前提に投資することが望ましく、非課税の恩恵を受けるにふさわしい証券会社を選ぶ慎重さが求められます。

リスクのある金融商品との付き合い方

預貯金と違い、投資信託、海外の株式、ETF、国内株式は、全て、リスク商品です。リスクというのは、

・価格変動のリスク
・手数料のリスク
・倒産のリスク
・業績変動のリスク
・地政学的リスクの影響

ということで、投入した資金が減る可能性もあるということです。もちろん、新NISAに入れるということは、収益に対して一定金額は非課税という恩恵があります。

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