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「老年学」専門家推薦、健康寿命のばす意外な食事 プリンにどら焼き、間食でたんぱく質簡単補充

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 9時30分

でも、体重1キロあたり1.2~1.5グラムもたんぱく質を摂取するのは結構大変です。白米1杯、さけの塩焼き1切れ、牛乳1杯で摂取できるたんぱく質は、合計で36グラム程度。1日に90グラムものたんぱく質を摂取することの大変さがイメージできたでしょうか。

なので、「たんぱく質をたくさんとるぞ」と意気込んでも、挫折してしまうことがあります。そこで、無理せず十分なたんぱく質をとる方法を2つ紹介します。

まずみなさんに意識していただきたいのは、「使われている食材の数」です。じつは食材数が多いほどたんぱく質の摂取量も増えることがわかっているのです。

食材数が多いからといって、たんぱく質が少ない食材に食事がかたよることはまれで、食材数が増えるほどたんぱく質を含む食材も増えることが普通です。その意味で食材数というのは、1日に必要なたんぱく質の量を知るうえでわかりやすい目安になります。

私は、講演などでお話しする際、「1日に食べる食材数は、理想は30、最低でも20はクリアしましょう」と言っています。

この「食材数」の目安がすぐれているのは、「目に見えて、数えられる」という点にあります。

「たんぱく質を90グラムとりましょう」と言われても、運動のように「1時間歩いた」「スクワットを10回やった」などと数えることが難しいです。また、筋力や体力の衰えは、階段の上り下りや歩くスピードなどで体感的にわかりますが、たんぱく質の不足というのは日常生活の中では把握しにくいものです。

そこで、食材数をおおまかな目安とすることで、「今日は10種類しか食べていなかった。明日はもっと種類を増やそう」と、日ごろの食事においてたんぱく質がたりているかどうかを意識づけすることができるのです。

「おやつ」でおいしくたんぱく質補充

2つ目は、「おやつ」を上手に利用する、です。「たんぱく質をたくさんとる」という観点から見ると、おやつも心がけ次第で、たんぱく質を補ういい機会になります。

卵、乳製品、大豆など、たんぱく質が豊富に含まれる食材を使っているおやつは、プリン、ソフトクリーム、どら焼きなど、世の中にけっこうあるのです。

私がよく高齢者の皆さんにお伝えしているのは、「買い物に行くときに、スーパーで栄養成分表示をよく見るようにしてください」 ということです。自分の目で確認して買うようにしましょう、と呼びかけています。もちろん、食べすぎは禁物ですが、「同じ甘い物でも、どうせ食べるならたんぱく質の多いもの」を選んでみてはいかがでしょうか。

山田 実:筑波大学人間系教授

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