資産寿命を延ばし、100歳でゼロを目指す出口戦略 「キャッシュフローを生む資産」を持ち続ける
東洋経済オンライン / 2024年9月6日 7時0分
築いた資産が早々になくなってしまうのを防ぎ、100歳まで年金+アルファの収入を得つつ、上手に資産を使いきる方法を、頼藤太希さんの著書『60歳からの新・投資術』から一部引用・再編集してお届けします。
資産をどう「キャッシュフローを生む資産」に替えるか
70歳になったら、ここまで運用で増やしてきた資産を取り崩すフェーズに入ります。
【画像】70代になったらキャッシュフローを生む資産に切り替える
前記事(60〜70歳までの「資産形成期」に何に投資するか)で、60歳から70歳までの資産形成期のポートフォリオの一例を紹介しました。仮にその目論見どおりにお金が増やせていれば、投資信託や株での運用でおおよそ1000万円からの資産が築けていることになります。この資産を継続保有して、運用しながら取り崩しつつ、一部を「キャッシュフローを生む資産」に替えていきます。
「キャッシュフローを生む資産」とは、具体的には高配当株や債券、REITなどのこと。これを持ち続けることで定期的な不労所得(キャッシュフロー)を得られます。原則として、寿命まで持ち続ける前提ですが、売ることももちろんできます。
取り崩し資産もキャッシュフローを生む資産も新NISAを利用するのが鉄則。税金がかかるかどうかは手取り金額に大きな影響を及ぼします。
キャッシュフローを生む資産に切り替える際、複数の資産を保有しているならば、リスクの高い資産から切り替えます。
たとえば、投資信託と株(高配当株を除く)を保有しているなら、株から切り替えていきます。
新NISAの成長投資枠では、年間240万円までしか投資できませんので、キャッシフローを生む資産を300万円確保するならば2年、500万円とするならば3年かけて切り替えていくことになります。
なお、「300万円」「500万円」と金額きっかりで切り替えるなら、高配当株ファンドを利用するのが手軽です。株は銘柄により購入単価がまちまちですが、高配当株ファンドであれば、自分で決めた金額で投資できます。
資産寿命を延ばしつつ、100歳でゼロを目指す出口戦略
資産を取り崩すうえで注意したいのは、早々にゼロになる「資産寿命」を迎えてしまうこと。
資産は、ただ取り崩すだけでは早々になくなってしまいます。しかし、資産を運用しながら少しずつ取り崩すことで、資産寿命を延ばすことができますし、売るタイミングも分散できるので、資産価値が下がったタイミングで一度に売ってしまうことも防げます。
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