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メールで気軽に「PPAP」を使っている人のヤバさ 「パスワードは別送します」が相手に強いる負担

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 9時0分

3. S/MIMEによる暗号化
 対応しているメーラーを使えば、自動的にメール自体の暗号化と復号がされるので使い勝手がよい。ただし、受信者が電子証明書を持つ必要があるため、送受信が一部に閉じた業界では使われているものの、一般的な普及には課題もある。

一方で、メールを使わないという考え方もある。以下のいずれの方法も、送信側と受信側の双方が同じサービスのアカウントを持たなければならないという問題はあるが、送受信の量が多いときはメールより圧倒的に効率的だ。

4. オンラインストレージの活用
 これは、ファイル自体を相手と共有する方法だ。双方で更新する必要があるファイルを扱う場合、業務効率が劇的に向上する。ただし、ある程度のIT知識を前提としなければならず、ファイルやフォルダーの権限の設定にも細心の注意が必要だ。

5. ビジネスチャット/グループウェア/SNS等のサービス
 多くのサービスでファイル共有ができるようになっているため、そもそも添付ファイルつきメールを送る必要がない。

6. 電子契約サービス/EDI/ERP
 業務の延長線上で生じるデータやファイルの送受信ができるため、メールの流量を減らすのに有効である。結果、PPAPもなくなるわけだ。

以上のような代替手段を普及させることで、PPAPをなくすことができるという考えのもと、筆者は現在、DCOM(一般社団法人デジタル商取引推進協会)の設立を準備している。ここでは、賛同いただける方の参加を募っている。今後はそれぞれの代替案における要件をまとめ、サービス間の連携を推進してプロモーションを図る予定だ。

大泰司 章:PRI(合同会社PPAP総研)代表社員

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