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アップル、iPhoneの周辺デバイスで強化すること 睡眠時無呼吸症候群の察知から聴力サポートまで

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 22時0分

睡眠時無呼吸症候群は高血圧や2型糖尿病に関連し、それらの症状を促進させる原因の1つとされている。にもかかわらず、自覚症状に乏しいため、睡眠時無呼吸を持っている患者の実に8割が医師の診断を受けていないとアップルは説明した。Apple Watchでユーザーが自分の無呼吸について知り、その後の健康維持に役立てられるのなら、5万9800円は決して高くないだろう。Apple Watch Series 10は9月20日に発売される。

「AirPods Pro 2」には補聴器機能が提供へ

iPhone 16やApple Watch Series 10などの発表に比べればあまり目立たないアップデート情報ではあるものの、アップルは既発の完全ワイヤレスイヤホン製品「AirPods Pro 2」に、「臨床グレードの補聴器」機能が追加されることを明らかにした。

この機能はまだFDAの認可が下りていないため、いますぐに補聴器機能が使えるようになるわけではない。とはいえ、この機能が使えるようになれば、装着者は周囲の音がより良い状態で聞こえ、さらに会話の聞き取りも改善しコミュニケーションをとりやすくなるとアップルは述べている。

補聴器機能を使うためには、AirPods Pro 2とiOS 18をインストールしたiPhoneなどを用いて、ユーザーが自分の現在の聴力状態を短時間でテストする必要がある。このテストでは、様々な音量や周波数の音をイヤホンで流し、ユーザーの「聴こえ」の状態を調べる。この判定プログラムについてアップルは「大規模な現実世界のデータ」を用いて開発したと述べ、十分な精度を備えることをアピールした。

この聴力判定の結果はヘルスケアアプリに保存され、AirPods Pro 2を補聴器として使うためのパーソナライズされた聴力プロファイルとして使われる。また、この情報は睡眠時無呼吸のデータと同様に、必要に応じて医師に提供し、診断に役立てることが可能だ。

今秋、100以上の国や地域でリリース予定

さらに、アップルいわく、聴覚障害のないユーザーの場合でも、このテストで作成したプロファイルを、音楽再生などにおける音の調整などに活用できるとのことだ。AirPods Pro 2は音楽再生だけでなく、動画やゲーム、そのほかのコンテンツでも幅広く使えるため、それらを楽しむ際のサウンドを、より明瞭に、より聞き取りやすく感じられるようになるかもしれない。

AirPods Pro 2の補聴器機能とiOS 18による聴力検査機能は、いずれも今秋、100以上の国や地域でソフトウェアアップデートを通じてリリースされる予定となっている。ちなみにAirPods Pro 2の価格は3万9800円(税込)。もし本当に「臨床グレード」と言えるほどの十分な性能が得られるのなら、なかなか高価なものが多い専用の補聴器を買うよりも、財布への負担が少ない選択肢になるかもしれない。

タニグチ ムネノリ:ウェブライター

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