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駅の「切符販売機」硬貨投入口が"縦型"なのはなぜ ほかの自販機と比較して、答えを導き出そう

東洋経済オンライン / 2024年9月12日 15時0分

(画像:東大カルペ・ディエム作成)

最近の学校のテストや入試問題では、問いを立てて身の回りのことに疑問を持つ、「探求型思考力」が問われる傾向にあります。『アカデミックマインド育成講座』を監修した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠氏が、問題が解けずに悩んでいる子どもに対して、有効なアドバイスを紹介します。

昨今の中学入試・高校入試・大学入試は、昔とは大きく変わってきています。一見すると雑学のようなユニークさがありながら、「よく考えたら答えを推測することができる」問題が出題されているのです。

【写真】『アカデミックマインド育成講座』(東大カルペ・ディエム 著、西岡 壱誠監修)では10代からの探求型思考力の身につけ方を紹介

例えば、渋谷教育学園幕張中学の入試問題(2021年度)では、こんな問題が出題されていました。

「自販機の硬貨の投入口には縦型と横型があります。駅にある切符の販売機ではなぜ縦型を採用しているのですか。(大問1 問6より抜粋)」

この問題を読んで「駅にある切符の販売機はなぜ縦型か、なんて、雑学として知っているかどうかじゃないか」と考える人もいるかもしれません。

でも入試問題で出題されているわけですから、もちろん答えは導き出せます。これは、志願者の「思考力」を問う問題なのです。

われわれは全国の中学・高校で、「アカデミックマインド育成講座」という授業を行っており、こうした思考力を問う問題の対策法を研究しています。今回の問題も、実はしっかり対策することが可能なのです。

縦型と横型の投入口を比較して考える

さて、今回の問題において求められるのは、「比較する能力」です。「なぜ縦型を採用しているのか」という問題なわけですが、ここで「縦型にはどんなメリットがあるのか」を考えていてもあまり答えには辿り着けません。

問題文をよく読むと、「縦型と横型があります」となっていますよね。これは実は大きなヒントです。

「なぜ縦型を採用しているのか」を考えるだけでなく、「なぜ横型を採用していないのか」を考えると答えが見えてくるのです。

また、「縦型→切符の販売機」となっていますが、ここも横型と比較して考えることができます。切符の販売機が縦型である一方で、投入口が「横型」の販売機にはどのようなものがあるでしょう?例えば、飲み物の自動販売機は、横の場合が多いですね。これももしかしたらヒントになるかもしれません。

では比較したうえで、より具体的に考えていきましょう。硬貨を縦にすると、コロコロと転がっていきますよね。横にすると、シュッと下に落ちていきますが、転がすときよりもスピードは遅くなると考えられます。

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