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「中身のない感想」ばかり言う人に共通、残念な特徴 「どう思った?」が苦手なのは言語化力不足の証

東洋経済オンライン / 2024年9月13日 11時0分

ビジネスにおいて、「どう思う?」という質問は、ただの感想を求めているのではなく、どう理解したかの言語化を求めていることがほとんどです。にもかかわらず単なる感想に逃げてしまうビジネスパーソンは、(とても厳しいことを申し上げるなら)完全に思考停止してしまっている人物ということになります。

「わかる」とはどういうことか

そこでここからは理解する、つまり「わかる」とはどういうことかを深掘りしてみます。実は私にはとてもシンプルな結論があります。「わかる」とは、「同じ」と「違う」に分けることです。

極端かつシンプルなモデルで説明します。たとえば、あなたは3つの情報(A、B、C)しか持っていないとします。あなたは視覚的あるいは聴覚的に「何か」を認識しました。実はその「何か」は「C」だとします。

まずあなたはその「何か」と「A」を比較し、この2つは違うものだと理解します。次にその「何か」と「B」を比較し、この2つも違うものだと理解します。最後にその「何か」と「C」を比べたとき、あなたはその「何か」を「C」と同じだと理解します。これが、「何か」は「C」だとわかった瞬間です。

これは、頭の外にあるものと中にあるものを比較して、同じものと違うものに分けていく作業と言えます。

「わかる」とは「“分”かる」である。あなたもそんな表現に出会ったことがあるかもしれませんが、それはこのような意味があるのです。

先ほどご紹介した事例の中で、いわゆる職場の“エース”の発言をご紹介しました。その内容の中に「同じ」という表現が含まれていたことに注目してください。

この人物は研修講師である私の話と自分の知識や経験を比較し、同じものと違うものに分けていく作業をしました。だからあのように自分がどう理解したかを説明することができた、つまり私の話がわかったのです。

言語化力を高める視点

理解するスキル(=言語化するスキル)を高めるためには、つねに「それは何と同じなのか?」という視点を持って世の中を眺めたり、人の話を聞いたりすることが大切です。

たとえば野球選手の大谷翔平選手がアスリートとして大切にしていることを語ったとします。あなたはアスリートでないとしても、大谷選手の話す内容からビジネスに通じる部分(同じ部分)がないかを探してほしいのです。

野球であれビジネスであれ、何か共通して大切なことを大谷選手は語っていないでしょうか。それを見つけることができたとき、あなたは大谷選手の話を、ビジネスパーソンの立場として理解したということなのです。

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