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地下鉄なのに幻想的、「世界一長い美術館」が圧巻 ストックホルムの代表駅に広がるアートの世界

東洋経済オンライン / 2024年9月14日 13時0分

(写真:『世界がくれた美しい風景に出会う旅』より)

ベトナムの古都ホイアンに灯る色鮮やかなランタン、世界遺産の始まりとなったエジプトのアブ・シンベル神殿、オランダ・リッセで見つけたチューリップの楽園 ――。

『世界がくれた美しい風景に出会う旅』は夫婦ともに元国際機関の職員である著者が、仕事や休暇で訪れた国々の魅力的な風景を集め、その街の魅力を余すことなく伝えたフォトエッセイです。

一度見たら忘れられないファンタジックな写真とともに、その国の人々のくらしを4回にわたってお届けします。

ストックホルムの世界一長い美術館

2023年2月、あまりにも寒すぎる外気から逃げるように私たち夫婦は地下に潜っていた。夫婦で一緒に訪れるのは初めてのストックホルム。なんとか寒さから逃れられる方法でストックホルムを楽しめないかと下調べをしていたところ、どうやらストックホルムの地下鉄がすごいらしいという情報を入手した。

【写真】ストックホルムにある洞窟のような地下鉄のホーム。幻想的な風景は「世界一長い美術館」と呼ばれる

調べてみると、まるでファンタジーや映画に出てきそうな雰囲気のお洒落な地下鉄駅の数々があるらしい。ごつごつとした無骨な岩肌にアーティスティックなデザインが施され、およそ公共的な場所である地下鉄とは到底思えない非日常的な世界が広がっているではないか。

【写真】洞窟のような地下鉄のホーム。幻想的な風景は「世界一長い美術館」と呼ばれる

移動のための手段として利用する地下鉄に、デザインやアートの鑑賞を目的として訪れるということにもなんだか胸が高鳴っていた。とても私たち好みな世界観を見つけられた喜びに加えて、肌を刺すような凍てつく寒さの中を歩かなくてよいという安心感もどこかで感じていたように思う。

こうして地下鉄駅を巡ることが決まり、次は実際にどの駅を訪れるか選ぶことにした。各駅にさまざまなテーマがあり、どこも魅力的なデザインとなっている。

どの駅もいつか機会があれば行ってみたいと思える、人を惹きつける魅力にあふれてはいるものの、まず最初に訪れたい地下鉄駅はすんなりと決めることができた。決めることができた、というよりも一目惚れに近く、すでに最初から決まっていたといってもいいかもしれない。

地下鉄線3路線が交わるストックホルムを代表する駅

訪れたのはストックホルム地下鉄中央駅、現地ではT-Centralenと表記される駅だ。中央という名の通り、通称グリーンライン、レッドライン、ブルーラインというストックホルムの地下鉄線3路線すべてが交わり、地下鉄の他にも国鉄やバスなどさまざまな交通機関が乗り入れるストックホルムを代表する駅だ。

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