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米国大統領選、勝者が予想できる裏技を教えよう テレビ討論会後の「ハリ×トラ」最終決戦の行方

東洋経済オンライン / 2024年9月14日 9時30分

トランプさんが出ていない「まっとうな」討論会の記憶は、2012年のバラク・オバマ大統領対ミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事の戦いまで遡らねばならない。あの頃までは、討論会の際には開会とともに両候補者は握手をし、互いに礼儀を失わずに議論を戦わせたものである。司会者が制止しても話を止めないとか、相手が話している途中で割り込むといったことは、ほとんど考えられなかったものである。

次回、2028年の大統領選挙には、憲法上の規定もあるし、年齢上の問題もあるからさすがにトランプさんは出られない。そのときに討論会は昔の正統なスタイルに戻るのか、それとも今のような「学級崩壊」型が続くのか。できれば昔に戻ってもらいたいが、それは年寄りの詮ないノスタルジーのような気もするところだ。

さて、各方面の意見を総合すると、今回のテレビ討論会は「ハリス氏の勝ち」という意見が多いようである。確かに、事前に懸念されていたような「アドリブ力不足」なんてことはなかった。ホッと胸をなでおろしたハリス支持者は、少なくなかったかもしれない。

現在、民主党員は久々に候補者と「恋に落ちて」いる。ここで彼女が力不足のところを見せたら一大事。しかし今回、彼女は苦手なはずの外交・安全保障分野でも堂々と攻め込んでいた。この分なら、まだまだ支持者との「ハネムーン」が続きそうである。

「化けつつ」あるハリス氏、ツボを外さないトランプ氏

思うにアメリカの大統領選挙システムには、候補者を成長させるメカニズムがビルトインされている。どんどん大きな舞台に上げることで、候補者を鍛え上げるのだ。近年は高齢の「出来上がった」政治家が続いていたために、そんな効果は久しく忘れられていたけれども、ハリスさんはここへきて「化けつつ」あるのかもしれない。

他方のトランプさんは、過去6回とほぼ同様であった。さすがに年のせいもあってか、我慢が利かなくなってきている感じはあった。せっかく司会者が「移民問題」というネタを振ってくれているのに、ハリスさんが「トランプ氏の集会は飽きられている」と挑発したら、そこで逆切れして「ハイチからの移民はペットを食べている」などと暴走発言が飛び出した。すかさず司会者からファクトチェックされてしまったけれども。

とは言うものの、この10年くらいのトランプさんは「どんなことがあってもコア支持者のツボを外さない」点は、ご立派としか言いようがない。そんなことは、普通はありえない。どんな人気タレントでも、いつかは飽きられ、人気は衰えていくものだ。

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