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企業の「稼ぐ力」を伸ばした"凄腕"経営者は誰か? トップ在任期間中の利益拡大率をランキング

東洋経済オンライン / 2024年9月15日 9時0分

在任期間中に業績を引き上げた経営者をランキングした(写真:metamorworks/PIXTA)

岸田文雄首相の退陣表明を受けて、在任中の実績をどう評価するかについて、さまざまな声が聞かれる。外交や内政など内容が多岐にわたるため、総合的な評価を短期間で下すのが難しいところもあるだろう。

【ランキングを全部見る】利益を引き上げた経営者ベスト50

では、企業の場合はどうだろうか。上場企業においては経営トップの実績はその企業の利益水準や、市場価値である時価総額をどれだけ引き上げたかを通じて、実績を定量的に評価することが可能だ。

そこで今回、上場企業の「凄腕」経営者が誰なのかを分かりやすく把握するために、在任期間における営業利益(営業利益がない会社は経常利益、税引前利益)の増加倍率順にランキングした。

新たな収益柱を育てたU-NEXTの宇野社長

トップはU-NEXT HOLDINGSの宇野康秀社長。直近の2023年8月期の営業利益は215億円と、2014年の上場直後の本決算から17.3倍に増えている。

同社は飲食店など店舗向け音楽有線放送サービスを長く主力事業としてきたが、市場は成熟し成長余地が乏しい。そこで近年は動画配信に力を入れており、国内の動画配信で最大のコンテンツ数を誇る「U-NEXT」が急成長中だ。2023年には「パラビ」の運営会社も買収した。

2位は、旧都民銀行や旧八千代銀行などの再編で誕生した東京きらぼしフィナンシャルグループの渡邊壽信社長。2020年にトップに就任、2024年3月期の経常利益は当時の14.1倍の329億円となった。取引先のメインバンク化を進める戦略が奏功し、中小企業を軸に事業性融資を広げて業績を拡大している。

3位はオープンハウスグループ創業者の荒井正昭社長。直近の2023年9月期の営業利益は1423億円と、上場直後の2013年9月期から14倍に増加した。都内23区など都心部の狭小戸建て住宅に強みを持ち、仕入れから建築まで自社で一貫提供することによる価格競争力の強さが成長に結びついている。

サンリオは創業家の30代社長が奮闘

4位は「キティちゃん」などでお馴染みのサンリオの辻朋邦社長。コロナ禍で業績が低迷していた2020年に創業者の祖父、辻信太郎氏から31歳で経営トップのバトンを託された。2024年3月期の営業利益は12.8倍の269億円に拡大。ブランディング施策が効いて、ライセンスビジネスが国内外で伸びている。

5位以下にも金融やメーカー、鉄道など多様な業種の経営トップが並んだ。原燃料や物流費などのコスト上昇や為替の変動といった外部環境の変化が激しい状況では、トップの迅速かつ的確な経営判断がより重要さを増す。

9月13日に発売となった『会社四季報プロ500』2024年秋号では、編集部がピックアップした500社の「トップの実績」として営業利益と時価総額の増加倍率や、上場全社を対象にした時価総額を増やした経営トップのベスト50ランキングも掲載しているので、併せてチェックしてほしい。

山田 泰弘:東洋経済 記者

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