デミ・ムーア「61歳ヌード」に込められた深い意味 脱ぐことで批判されてきた彼女が今度は称賛された訳
東洋経済オンライン / 2024年9月21日 12時0分
ムーアは、若い頃にも何度かヌードになってきた。だが、その頃と今回は違う。過去に彼女が脱いだとき、世間の評判はあまり優しくなかった。
たとえば、ストリッパーのシングルマザーを演じた『素顔のままで』(1996)には、わざわざこんな役をやりたがるなんて、自慢の体を見せびらかしたいのかなどという声が出たものだ。
この映画で、1200万ドルという当時の女優としては破格のギャラをもらったのも、よい印象を与えていない。当時の夫ブルース・ウィリスをはじめとする人気男優たちはもっと高いギャラをもらっても責められないのに、ムーアは「Gimme Moore」(give me moreにひっかけている)などという意地悪なニックネームで呼ばれることになってしまった。もちろんそれは明らかな女性差別である。
セックスシーンのある『幸福の条件』(1993)も、妻と一夜を共にさせてくれるなら100万ドルをあげるという大富豪の申し入れを受け入れる夫婦という筋書きに反感を覚えた人は少なくなく、興行面ではよかったが、批評家の受けは散々。こんな映画のために脱ぐとはチープだととらえられた。
妊娠中のムーアが大きなお腹でヌードになった「Vanity Fair」の表紙も、大きな論議を呼んだ。妊娠中の体を自然で美しいものとしてとらえたこの写真は、フェミニストから絶賛される一方、保守派からは強く批判されたのだ。
出版社は、不快だと思う人に留意し、首から下を隠すよう白いカバーをかけたのだが、それでもまだこの雑誌を店頭に置くのを拒否する店があった。お高くとまっているやりづらい人のような書かれ方をした中面のインタビュー記事も、ムーアにとっては助けになっていない。
実は、ムーアにとって初めての仕事は、日本に向けたヌード写真の撮影だ。高校を中退し、依存症で毒親の母と離れて暮らしていたムーアは、「アメリカ人の目に留まることはないから」と言われて、その仕事を受けることにした。そこからモデルへの道が開け、女優業につながっていった。つまり10代のときから彼女はカメラの前で脱いできたのである。
美しい体を維持することにプレッシャー
その裏で、美しい体でいなければならないというプレッシャーは、彼女を精神的にも、肉体的にも苦しめていた。苦悩の始まりは、セックスシーンのある『きのうの夜は…』(1986)への出演。
エドワード・ズウィック監督に、「君を雇いたいけれども、痩せると約束してくれるか」と言われたのだ。そこから摂食障害を抱えるようになり、自分の体重、サイズ、外見でしか自分の価値を判断できなくなったと、ムーアは回顧録で告白している。
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