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和田アキ子の限界「アッコにおまかせ!」に終了説 強面キャラが本物の権力者として批判されるように

東洋経済オンライン / 2024年9月24日 12時0分

ここで和田は、ゴッドファーザーをもじった「ゴッド姉ちゃん」に扮して、子分役のタレントを鍛えるためにさまざまな企画を仕掛けていく役割だった。ハリセン片手にせんだみつおら共演者を追いかけ回し、高圧的に振る舞うのだが、時に反撃されてひどい目に遭う、というアドリブ要素の多いコントだった。

この番組は、のちにバラエティでは当たり前になったドッキリ企画やリアクション芸の元祖とも言えるものだった。リアクション芸には、リアクション芸人と権力者の存在が欠かせない。のちに芸人たちもこの手の企画を多数手がけるようになったが、そのルーツはこの番組の和田アキ子にあると言っても過言ではない。

『うわさのチャンネル』は視聴率30%を超えるオバケ番組となったが、この番組で「和田アキ子=乱暴者」というイメージがすっかり定着してしまった。さらに、和田と親しい芸人たちが彼女の恐ろしさについてあることないことしゃべりまくったために、噂に尾ひれが付いて広まっていき、和田はますます恐れられるようになった。

「笑って許して」くれる優しさ

芸人たちが和田のことをさんざんネタにするのは、彼女が文字通り「笑って許して」くれる器の大きい人物だからだ。父に厳しく育てられ、若い頃にイジメにも遭った和田は、後輩やスタッフにはとても優しい。

また、好奇心が旺盛で、何でも一度はやってみる、というのがモットー。「ガングロ」がブームになったときには、わざわざ渋谷に出向いて生でヤマンバギャルを見たこともあった。

ここ最近でも「ポケモンGO」をやってハマったり、若手ミュージシャンのフレデリックから楽曲提供を受けたりしている。若者文化も頭ごなしに否定したりはしない懐の深さがある。

和田は体が大きいだけでなく、人としての器が桁違いに大きい。バラエティの世界で権力者のキャラクターを演じ続けてきた彼女が、本物の権力者として批判を浴びている現状は何とも皮肉である。

『アッコにおまかせ!』が終了を迎える前に、彼女のバラエティタレントとしての功績が再評価されることを願っている。

ラリー遠田:作家・ライター、お笑い評論家

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