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自民総裁選とアメリカ大統領選の「株価ジンクス」 過去のデータを調べてわかった株価の傾向

東洋経済オンライン / 2024年9月25日 7時0分

しかし、もう1つのアメリカ大統領選挙のジンクスから見ると、10月相場はあまりいいとは言えません。

下表で過去のアメリカ大統領選挙の年の日経平均株価の騰落率を平均すると0.6%の下落となりました。大統領選挙は4年に1度“11月の第1月曜日の翌日の火曜日”に行われますので、下表では、4つに分類して集計しました。大統領選挙の年の10月相場は選挙直前の月にあたりますが、株価は弱含む傾向が見られます。

アメリカの大統領の政策によっては、為替が大きく動いたり、アメリカへの輸出の制限の可能性なども懸念されます。このように大統領が決まるまでは不透明感から日本株も弱含むジンクスとなります。

一方、大統領選後は株価が好調な傾向が見られます。大統領選の年は11月から年末までの2カ月間の日経平均株価は平均して6%と高い上昇でした。大統領選のビッグイベントを越え、大きな不透明要因が解消されたことで市場に安心感が生まれることが理由です。また新たな大統領への政策期待なども株高傾向の背景となります。

ここまでの結果をまとめると、10月相場については、総裁選のジンクスからは堅調、一方、アメリカ大統領選のジンクスからは弱含みとなりました。これらを合わせた判断は難しいですが、10月相場は“中立”の予想が妥当と見られるかもしれません。

そして、11月から年末の株価は好調な推移が期待されます。実は、ハリス氏が属する民主党が勝利した場合と、トランプ氏の共和党のいずれが勝利した方が11月から年末までの株価がより好調になるのかも深掘りして調べましたが、民主党勝利の場合には日経平均株価の平均騰落率は6.4%、共和党勝利は5.7%と民主党がやや上回ったものの、いずれも高い上昇率でした。このような過去のジンクスからもいずれの党が勝利しても11月以降は株高は期待されます。

効果的な銘柄選びにつながるのは?

ただ、注意すべきポイントもあります。どのような銘柄に投資したらよいのかという“物色”についてです。

下図はトランプ氏の支持率とハリス氏の支持率と物色の関係を表すものです。赤線はトランプ氏の支持率からハリス氏(7月31日より前はバイデン氏)の支持率を引いた推移です。つまりグラフが上がるとトランプ氏の支持率が高くなるということです。この赤線と青線が連動して動く傾向があります。

青線はバリュー株(割安株)とグロース株(成長株)の動きを比較したもので、青線が上がると比較して割安株が買われ、下がる場面は成長株が買われる傾向があるというものです。

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