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なぜここに?地図にない、横浜「トロッコ廃線跡」 相模原と野毛を結ぶ、日本初の近代水道に貢献

東洋経済オンライン / 2024年9月30日 7時0分

明治時代に敷設された導水管と工事用トロッコについての案内板はいつ設置されたのだろう。そしてその目的は何なのだろうかと疑問を抱き、横浜市水道局広報課に聞いてみた。

表示板については、「2007年に、横浜が近代水道の創設から120年を迎え、水道局ではさまざまな記念事業を実施しました。その一環として横浜水道創設水道導水路(水道みち『トロッコ』の歴史)の案内板を設置しました」とのことだ。

この水道道は、導水管設置後に道路として活用されていたが、1982年に、横浜市と相模原市が「横浜市水道道の使用に関する協定」を結び整備され、現在に至っている。案内板の設置により、「ここに、日本初の近代水道が誕生したことを伝えることで、水道への関心が高まればと思っています」と話す。

「水道みち トロッコ」を歩く

案内板は、相模原市緑区三井の旧三井用水取入所跡を1番として、横浜市西区の野毛山公園内にある旧野毛山浄水場まで26カ所に設置されている。

多くの区間が「水道みち」として、緑道や一般道となっており、一部に古い導水管や獅子頭共用栓などが展示されている。16号線旧道の川井本町交差点付近の帷子川を越える橋には、線路が埋め込まれており、トロッコが存在したことを表している。もちろん、当時の廃線跡ではないが、メジャーで線路幅を測ると、トロッコと同じ61cm。こだわりが感じられる。

なお、水道道のうち相鉄線鶴ヶ峰駅から上星川駅付近までは、西谷浄水場が建設されて以降のルートで、最初のルートは北側の相鉄線に近い場所となり、案内板もそれに沿って立てられている。

地図に載らなかった廃線跡は、意外なところにあるもので、もしかしたら、あなたの街にも廃線跡が埋もれているかもしれない。

渡部 史絵:鉄道ジャーナリスト

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