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家事のやり方で夫婦仲がギクシャク"意外な"原因 自分の「こだわり」を手放すのは難しいが…

東洋経済オンライン / 2024年10月6日 18時0分

人との距離がつかみにくいASDの人は、上司に友だちのような口をきいたり、長いつきあいの友人に堅苦しいあいさつをしたりすることがあります。ただ、大原則としては「くだけすぎた言葉遣いよりも、丁寧な言葉遣いのほうがいい」ということを覚えておきましょう。

敬語や丁寧な言葉遣いは、相手と気持ちよくおつきあいをするためのツールのひとつです。それは使えたほうがいいでしょう。丁寧すぎて堅苦しいと思われたほうが、くだけすぎで不愉快に思われるよりもずっといいのです。使いこなせないような難しい言葉を使う必要はありません。

自分がわかっている範囲での、丁寧な言葉で話しましょう。どんなに相手が親しくしてくれたとしても、目上の人に対しては敬語を使う、丁寧な言葉で話すのが基本なのです。

周りのサポート:それとなく話題を変えて場の雰囲気を落ち着かせる

ASD傾向のある人のうっかり発言で、その場の空気がピリピリしそうなときは、やんわりと話題を変えるようにしましょう。発言を真に受けたり、深追いしたりしないこと。「そろそろデザートにしましょうか」などと話題を変えれば、痛いところを突かれてむっとしていた人の救いにもなります。

自分の強いこだわりに相手を従わせがち

洗濯物を干すときはしっかり伸ばしてパンパンたたく。シャツのたたみ方はこう。A社じゃなくてB社のマヨネーズが好き。暮らしのさまざまな場面でこだわっていることは、誰にでもありますね。

では、ASDの人とそうでない人との違いはなんでしょう? ひとつの基準は、「相手にも、こだわりを押しつけようとするかどうか」です。

例えば、夫がよれよれのまま洗濯物を干したとします。「だらしないんだから」とブツブツ言いながらも、しょうがないわね~と思える妻ならASDの傾向はなさそうです。

がまんがならなくて、こうしなきゃダメ!と要求するのがASD的な行動です。自分のやり方にこだわるあまり、相手の気持ちにまで思いが至らないことがあるのです。

人間関係がギクシャクしがちなASDの人ですが、実はそれが特に難しいのが家庭でのことです。会社なら同僚など、お手本になる人がいるし、就業規則もあります。

そりが合わない人とは距離をおくこともできるでしょう。しかし、家庭ではそうはいきません。ささいな衝突が日常の中で避けようもなく積み重なり、やがて深刻な問題になることも多いのです。

ひとつ要求→ひとつあきらめる

ASDの人にとって、こだわりを手放すのは難しいことですが、こだわりを一方的に押しつけていては、家族が気持ちよく暮らせません。洗濯物の干し方はあきらめるから、シャツをたたむのは私のやり方でやってほしい―― そんなふうに、お互いに少しずつ歩み寄るしかないのです。

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